んぽ生命と日本郵便に
一部業務停止命令を検討

かんぽ生命の保険の不適切な販売問題で、会社側の内部調査で法令や社内ルールに違反したと確認された販売が、これまでに合わせて670件に上ったことが分かりました。金融庁は、かんぽ生命と日本郵便に対して内部の管理体制に問題があったとして一部の業務の停止命令を出す方向で検討を進めています。

かんぽ生命の保険の不適切な販売をめぐって、日本郵政グループはことし8月以降、顧客が不利益を受けた可能性のあるおよそ18万3000件を詳しく調査しています。

関係者によりますと、今月15日までの調査では法令や社内ルールに違反する疑いのある事例が1万2000件余りに上ったということです。

そして、営業担当の社員への聞き取り調査などの結果、法令違反だと認められた事例が48件、社内ルールの違反は622件確認されたということです。

会社側は18日、日本郵政の長門正貢社長らが記者会見し、調査内容を公表することにしていて、経営責任についてどう説明するかなどが問われることになります。

一方、この問題で金融庁はノルマの達成が過度に重視されていたほか経営陣も現場の実態を十分に把握しておらず、内部の管理体制に重大な問題があったとみています。

このため、今月末にもかんぽ生命と日本郵便に対して一部の業務の停止命令を出す方向で検討を進めています。

さらに、親会社の日本郵政に対してもグループの統治に問題があったとみて、業務改善命令を出す方向で調整しています。