「米朝実務協議 開を」
北朝鮮非核化めぐり声明

タイで開かれたARF=ASEAN地域フォーラムの議長声明が発表され、3回目の米朝首脳会談で合意した北朝鮮の非核化をめぐる実務協議の再開を呼びかけました。

ARFには、ASEAN=東南アジア諸国連合に加盟する10か国に加え、日本、アメリカ、中国、北朝鮮なども参加して2日、タイで開かれました。

この会議に合わせて、3回目の米朝首脳会談で合意した実務協議が行われるか注目されましたが、北朝鮮のリ・ヨンホ外相が会議に出席せず、実現しませんでした。

3日に発表された会議の議長声明では「協議を再開し、朝鮮半島の非核化に向け取り組むよう促した」として、米朝に対して実務協議の再開を呼びかけました。

また会議では南シナ海の問題も焦点で、中国が領有権を争う海域に向けて対艦弾道ミサイルの発射実験を行ったことがアメリカの分析で明らかになるなど緊迫した状況が続く中、議論されました。

先月31日に開かれたASEAN外相会議の共同声明では、中国を念頭に「複数の外相が深刻な事案に対して懸念を示した」という表現が盛り込まれましたが、中国も参加したARFの議長声明では「埋め立てや、ほかの活動に対するいくつかの懸念に留意する」という表現にとどまりました。