築地市場の再開発計画
都が正式決定

東京都は、旧築地市場の跡地を再開発し、国際会議場や大規模な集客施設などを段階的に整備するとした、まちづくり方針を正式に決定しました。方針では、都議会での議論などを踏まえ、小池知事が強調してきた築地の食文化についての記述が素案の段階から増やされました。

東京都は29日、幹部会議を開き、中央区の旧築地市場の跡地について、今後のまちづくり方針を正式に決定しました。

方針では、約23ヘクタールの跡地に、国際会議や展示会などを開くことができる会議場や、大規模な集客施設などを中核施設として整備し、民間事業者の提案を受けながら、再開発を2040年代までに段階的に行うとしています。

また、ことし1月に公表された素案に対する都議会での議論や都民からの意見などを踏まえ、小池知事が強調してきた築地の食文化についての記述が増やされたほか、都が旧築地市場の跡地に卸売市場を整備しないことを明記しました。

旧築地市場のまちづくり方針をめぐっては、小池知事が打ち出していた「食のテーマパーク」を整備する構想が盛り込まれていないなどとして、自民党や共産党などが28日まで開かれていた都議会の定例会で小池知事の姿勢を追及していました。

会議のあと、小池知事は、記者団に対し「何度も申し上げているが、大きな方向性は何ら変わっていない。築地が培ってきたこれまでの食文化は当然大切にする。改めてその点も書き込んだ」と述べました。