年6月の給与総額
「数字を偽装では」野党

賃金や労働時間に関する厚生労働省の調査をめぐる問題で、野党側のヒアリングが行われ、21年ぶりの大きな伸び幅となった去年6月の給与総額について、不適切な比較を行い、賃金が上昇していると高めの数字に偽装したのではないかといった批判が相次ぎました。

厚生労働省が賃金や労働時間に関する調査を不適切な手法で行っていた問題で、立憲民主党や国民民主党など野党側は、国会内で関係省庁からヒアリングを行いました。

この中で、出席した議員からは、去年6月の給与総額が、前の年の同じ月を3.3%上回り21年5か月ぶりの大きい伸び幅となったことについて、去年の1月分から本来の手法の調査に近づけるための統計上の処理が行われており、処理が行われていない数字との比較は不適切だといった指摘が出されました。

そのうえで「賃金が上昇していると見せるため、高めの数字に故意に偽装したのではないか」といった批判が相次ぎました。

これに対し、厚生労働省の担当者は「論点は認識しているが、現在、調査中だ」などと説明するにとどまりました。