相 米副大統領と会談
緊密連携を確認

安倍総理大臣は、アメリカのペンス副大統領と会談し、朝鮮半島の完全な非核化や南シナ海で中国が拠点構築などを進めていることを念頭に、「自由で開かれたインド太平洋」の実現に向けた協力の強化を確認しました。また、日米2国間の貿易交渉に関連し、双方の利益となるよう、貿易・投資をさらに拡大させていくことでも一致しました。

安倍総理大臣は、シンガポールでのASEAN=東南アジア諸国連合関連の首脳会議を前に、日本を訪れたアメリカのペンス副大統領と総理大臣官邸でおよそ1時間会談しました。

会談では、北朝鮮問題をめぐって、朝鮮半島の完全な非核化に向け、北朝鮮による国連安保理決議の完全な履行が必要だという認識で一致したほか、洋上で物資を積み替える「瀬取り」への対処で緊密に協力していくことや、日本人の拉致問題の早期解決に向けた緊密な連携を確認しました。

また、南シナ海で中国が拠点構築などを進めていることを念頭に、日米が主導して、オーストラリア、インド、ASEAN各国などと連携し、「自由で開かれたインド太平洋」という構想の実現に向けた協力を強化していくことを確認しました。

さらに安倍総理大臣は、先月の日中首脳会談の結果を説明したうえで、日米両国が中国と建設的な対話を進めていくのにあたって、緊密な連携を継続することが重要だという認識で一致しました。

一方、来年1月にも、日米2国間のTAG=物品貿易協定の交渉が始まることに関連し、双方の利益となるよう、貿易・投資をさらに拡大させ、公正なルールに基づく自由で開かれたインド太平洋地域の経済発展を実現していくことで一致しました。

さらに両氏は、協定の交渉中は、アメリカ側が自動車などの関税引き上げ措置は発動しないことを改めて確認しました。

また、沖縄のアメリカ軍普天間基地の名護市辺野古への移設を含め、在日アメリカ軍の再編を進めていくことも申し合わせました。