連合“立民・国民の候補者一本化“後押しへ 自民“野合”批判

労働組合の中央組織・連合は、次の衆議院選挙に臨む基本方針の素案をまとめ、小選挙区で立憲民主党と国民民主党の候補者一本化を後押しする姿勢を打ち出しています。

基本方針の素案では、連合が支援する政党が立憲民主党と国民民主党に分かれている現状を踏まえ、去年の参議院選挙と同様に、候補者の推薦にあたっては、所属政党にかかわらず、連合の政策に理解があり、その実現に努力する人物かどうかを重視するとしています。

そのうえで「働く者や生活者の立場に立つ政治勢力を最大化するためにも、立憲民主党と国民民主党との間で、組織一丸となって闘うための環境整備など必要な調整にあたる」として、小選挙区で両党の候補者一本化を後押しする姿勢を打ち出しています。

次の衆議院選挙で、立憲民主党は、国民民主党と協力や候補者調整を進めたい考えですが、国民民主党の玉木代表は、基本的な政策で一致していないとして否定的な考えを示しています。

立民 岡田氏 野党候補一本化目指す動き「大きな塊は大賛成だ」

次の衆議院選挙に向けて、立憲民主党内で小選挙区での野党候補の一本化を目指す動きがあることについて岡田幹事長は「大きな塊は大賛成だ」としたうえで、9月にも衆議院の解散があるとみて、選挙準備を急ぐ考えを示しました。

立憲民主党の小川前政務調査会長や小沢一郎衆議院議員らは、次の衆議院選挙の小選挙区で野党候補の一本化を目指し、党内に「有志の会」を立ち上げました。

これについて、立憲民主党の岡田幹事長は、東京都内で記者団に対し「大きな塊は大賛成だ。野党が候補者を複数出せば与党に届かないので、話ができるのであれば調整の道もある」と述べました。

また、9月にも岸田総理大臣が衆議院の解散に踏み切る可能性があるという見方を示し「3か月ぐらい時間ができたので、どれだけ死に物狂いになってやるかで当落が決まると候補者には伝えている」と述べ選挙準備を急ぐ考えを強調しました。

一方、日本維新の会との選挙協力について「『立憲民主党をぶち壊す』というような考え方であるかぎりは協力は難しい」と述べました。

自民 茂木幹事長 “政策が一致しないままの選挙協力は野合だ”

立憲民主党の小川前政務調査会長や小沢一郎衆議院議員らが、次の衆議院選挙で、小選挙区での野党候補の一本化を目指し、党内に「有志の会」を立ち上げたことについて自民党の茂木幹事長は、宇都宮市で記者団に対し「立憲民主党や共産党、日本維新の会、国民民主党は、安全保障やエネルギー政策など、国家の基本的な政策が全く合っていない。選挙だけを目的にした組み合わせは、野合と呼ばれ、国民から批判される」と述べ、けん制しました。

そして茂木氏は「今の国会での衆議院解散はなくなったが、ことし10月には、衆議院の任期も折り返しを迎えるので、常在戦場という思いで準備にかかりたい」と述べました。