鈴木財務相の不信任決議案 反対多数で否決 衆院本会議

防衛費増額の財源確保に向けた法案をめぐり、立憲民主党が提出した鈴木財務大臣の不信任決議案は、18日の衆議院本会議で採決が行われ、自民・公明両党のほか、日本維新の会や国民民主党などの反対多数で否決されました。

政府・与党が今の国会の重要法案の1つと位置づける、防衛費増額の財源確保に向け、「防衛力強化資金」を創設するなどとした法案をめぐり、立憲民主党は16日、衆議院財務金融委員会での採決を阻止するため、鈴木財務大臣の不信任決議案を提出しました。

決議案は18日の本会議で審議され、立憲民主党の桜井周氏は、趣旨弁明で「法案は、防衛力の強化につながるかどうか定かではなく財源も確保できていない。看板に偽りありの法案を提出する鈴木大臣を信任することはできない」と主張しました。

これに対し、自民党の中西健治氏は討論で「法案は、防衛財源の安定的な確保に向けた第一歩を踏み出すもので、財務大臣の判断は極めて適切だ。不信任決議案の提出は、採決日程を引き延ばすためだけの信義則にもとる愚行で単なるパフォーマンスだ」と反論しました。

このあと採決が行われた結果、不信任決議案は、自民・公明両党のほか、日本維新の会や国民民主党などの反対多数で否決されました。

れいわ また不規則発言

鈴木財務大臣に対する不信任決議案が、衆議院本会議で記名投票によって採決された際、れいわ新選組の櫛渕共同代表は、ほかの議員の投票が終わったあとも投票しなかったため、細田議長に促されてから投票しました。

櫛渕氏は、壇上で紙を掲げながら「与党も野党も茶番」などと叫んだあと、不信任決議案への賛成票を投じ、細田議長から「演壇で物品を掲げる行為はおやめください」と注意を受けました。

れいわ新選組をめぐっては、大石共同代表も、先週12日の衆議院本会議で行われた財務金融委員長の解任決議案の採決で不規則な発言をしたなどとして、18日午前、議院運営委員会の山口委員長から厳重注意を受けました。