硫黄島で日米合同の戦没者追悼式 太平洋戦争末期の激戦地

太平洋戦争末期に激戦地となった硫黄島で日米両国の戦没者を慰霊する追悼式が行われました。

小笠原諸島の硫黄島では、太平洋戦争末期の昭和20年、日本軍とアメリカ軍の間で激しい戦闘が行われ、日本側でおよそ2万1900人、アメリカ側でおよそ6800人が犠牲になりました。

12月10日に行われたことしの日米合同の追悼式は新型コロナの感染対策として遺族や政府関係者などの参列者の数をおよそ40人に絞って行われました。

日本側の遺族でつくる硫黄島協会の寺本鐵朗会長は「壮烈な戦いの記憶も徐々に風化しつつあることを深く憂いているが、私たちは悲惨な戦いを二度と繰り返さぬよう長く後生に語り継ぐ責任と義務がある」と述べました。

また、沖縄のアメリカ海兵隊第1海兵航空団のオースティン司令官は「この島で戦った兵士たちが残してくれた遺産は、私たちがともに培ってきた同盟関係だ。かつての最も手ごわい敵が今は最も親しい友人となった」と述べました。

このあと献花が行われ、参列者全員で黙とうし、犠牲者に祈りをささげました。