“ホームレス”の平均年齢は63歳超 最も高齢化に 厚労省が調査

路上などで生活している、いわゆるホームレスの人に厚生労働省が聞き取り調査を行ったところ平均年齢は63歳を超え、これまでで最も高齢化していることが分かりました。

厚生労働省は、道路や公園、河川敷などで生活する人について2003年からおおむね5年ごとに聞き取り調査を行っています。

去年11月に東京23区や全国の政令指定都市などで男女合わせて1169人に調査を行ったところ、平均年齢は63.6歳でした。

前回調査が行われた2016年から2.1歳上昇し、これまでで最も高くなっています。

70歳以上の割合は34.4%と、前回から14.7ポイント増加しました。

路上などで生活している期間については「10年以上」と回答した人が40%と最も多く、前回から5.4ポイント増加しています。

また、路上などで生活を始めた理由としては「仕事が減ったから」や「倒産や失業」という答えが多く、それらの背景に新型コロナの感染拡大の影響があるとした人は6.3%でした。

生活困窮者を支援しているNPO法人「ほっとプラス」の藤田孝典 理事は「再就職が難しい年齢だったり、年金をもらっていても家賃を払えなかったりしてホームレスの生活から抜け出せない人が増えている。生活保護を含めてまだまだ相談しやすい制度になっていないので、国は当事者の目線で支援策を考えてほしい」としています。