官房長官「ワクチン3回目接種は最優先課題」若年層の接種促進を

ワクチン接種を担当する松野官房長官は、全国町村会の荒木会長と会談し、3回目のワクチン接種は新型コロナの発症や重症化の予防の要だとして、ほかの世代と比べて接種率が低い傾向が続く若い世代の接種促進に協力を呼びかけました。

今月から新たにワクチン接種を担当することになった松野官房長官は6日午後、全国町村会の会長を務める熊本県嘉島町の荒木泰臣町長とオンライン形式で会談しました。

この中で松野官房長官は、「新年度を迎え、進学や就職により県境を越えた人の動きが活発になっている時期で、コロナ感染のリバウンドが懸念されている」と指摘しました。

そのうえで、「3回目のワクチン接種は発症や重症化の予防の要で最優先課題の1つだ。各自治体でも特に若年層の人が接種しやすい環境の整備や情報提供に協力をいただきたい」と述べ、ほかの世代と比べて接種率が低い傾向が続く若い世代の接種促進に協力を呼びかけました。

これに対し荒木町長は、「感染拡大防止対策の徹底と社会経済活動の両立を図っていかなければならない。3回目接種の促進も急務で、国と心を一つにして全力で取り組んでいるが現場には課題もある。要望などもしていきたい」と応じました。

若者のワクチン3回目接種促進へ経費補助など検討 政府

新型コロナの感染者が直近1週間で増加傾向になっていることを踏まえ、政府は3回目のワクチンの接種率が特に低い若者への働きかけを強化するため、自治体や大学などが連携して行う大規模会場での接種に対して必要な経費を補助することなどを検討しています。

新型コロナの感染状況について政府は新規感染者数が1か月以上緩やかに減少したものの、直近1週間では増加傾向になっていると分析しています。

政府は感染の再拡大を防ぐため引き続き医療提供体制を確保するとともにワクチンの3回目の接種を進めたい考えで、特に接種率が低い若者に対して働きかけを強化する方針です。

政府内では大学や短期大学、専門学校などでの接種を後押しすべきだという意見が出ていて、自治体や大学などが連携して行う大規模会場での接種に対して必要な経費を補助することなどを検討しています。

岸田総理大臣は7日、山際新型コロナ対策担当大臣や今月から新たにワクチン接種を担当している松野官房長官ら関係閣僚とこうした接種の促進策を協議し、方針が固まれば表明することにしています。