リコール不成立 徳島市長刑事告訴へ 警察が署名簿を押収

徳島市の内藤市長の市政運営をめぐり、市民団体が市長のリコール・解職請求に向けて提出した署名について、市長は「同一の筆跡の署名があるなど疑義がある」と訴えて刑事告訴する考えを示しました。警察は、29日、地方自治法違反の疑いで選挙管理委員会に保管されている署名簿を押収し、今後、署名活動のいきさつなどを詳しく調べることにしています。

徳島市では、内藤市長の市政運営に反対する市民団体が市長のリコール・解職請求に向けて署名を提出しましたが、有効な署名が必要な数を満たさず解職の賛否を問う住民投票は行われないことが28日決まりました。

提出された署名は最終的な確定前に一般に公開する「縦覧」が行われていましたが、市長が「同一の筆跡の署名があるなど疑義がある」と訴えて警察に刑事告訴する考えを示す一方、市民団体は署名簿の返還を求めていました。

こうした中、警察は29日、地方自治法違反の疑いで選挙管理委員会に保管されている署名簿を押収しました。

今後、署名活動のいきさつなどを詳しく調べることにしています。

これについて市民団体は取材に対し、「われわれの活動にやましいことはない。署名簿を今すぐにでも返してほしい」などとしています。