ワクチン・検査パッケージ
適用再開など検討へ 政府

新型コロナの感染拡大のスピードが鈍化する中、政府は、コロナ対策と社会経済活動の両立に向けて、ワクチンの3回目の接種が進めば、接種証明などを確認して行動制限を緩和する「ワクチン・検査パッケージ」の適用再開などを検討する考えです。

全国の21日の新型コロナの新規感染者数はおよそ5万人と、先週の同じ曜日と比べて8000人余り減少しましたが、重症者数は増加傾向が続いていて、21日は1495人と、ことしに入ってから最も多くなりました。

政府は、来月6日が期限となっている31都道府県に対するまん延防止等重点措置のさらなる延長を回避したい考えで、感染対策と医療提供体制の確保に全力を挙げたうえで、社会経済活動の活性化につなげていきたい考えです。

政府としては、新型コロナワクチンの3回目の接種をさらに加速させ、順調に進んだ場合は、接種証明などを確認して行動制限を緩和する「ワクチン・検査パッケージ」の適用再開を検討する考えです。

また、水際対策についても、来月1日以降、段階的に緩和していく方針で、国内外の感染状況や空港での検疫体制などを踏まえながら、出入国者数などを徐々に増やしていきたいとしています。

“接種進めば「ワクチン・検査パッケージ」再開検討”山際大臣

新型コロナ対策をめぐり、山際担当大臣は全国知事会の平井会長らと会談し、今後、3回目のワクチン接種が進んだ場合は、接種証明などを確認して行動制限を緩和する「ワクチン・検査パッケージ」の適用再開を検討する考えを示しました。

山際新型コロナ対策担当大臣は21日夕方、全国知事会の平井会長らとオンライン形式で会談しました。

この中で、平井会長は「感染が高止まりしている状況が続いているが、いよいよファイザー社製の飲み薬も使えることになるので、そういうこともにらんだ出口戦略などの方向性を政府として示してほしい」と要望しました。

これに対し、山際大臣は「経済社会活動の本格的な再開に向けた出口戦略については政治判断しなければならないことと、もう少し科学的に基準を作らなければいけないことを整理する必要があり、誰もが分かりやすい基準に仕上げていきたい」と述べました。

そのうえで、「3回目のワクチン接種がそこそこの人口比率で受けられたという状況ができたときには、『ワクチン・検査パッケージ』をどう使っていくか議論しなければならない」と述べ、今後、3回目のワクチン接種が進んだ場合は、接種証明などを確認して行動制限を緩和する「ワクチン・検査パッケージ」の適用再開を検討する考えを示しました。