夏の電力供給 ここ数年で
最も厳しい状況に

この夏の電力需給について、梶山経済産業大臣は、火力発電所の休止や廃止が相次ぐことなどから、北海道と沖縄を除く地域では、安定供給はかろうじて確保できるものの、ここ数年で最も厳しい状況が見込まれるとして、今月中をめどに必要な対策をまとめることを明らかにしました。

全国の電力需給を調整する電力広域的運営推進機関によりますと、この夏の電力供給の余力を示す「予備率」は、北海道と沖縄を除く地域では、3.7%から3.8%と、安定供給に最低限必要な水準をかろうじて確保できる見通しです。

これについて梶山経済産業大臣は、14日の閣議のあとの記者会見で「電力需給の見通しは、ここ数年で最も厳しい。知恵を振り絞って、この厳しいところを乗り切っていかなければならない」と述べました。

背景には、火力発電所の休止や廃止が相次ぐことや、気温が平年並みか高めと見込まれることがあります。

このため梶山大臣は、電力会社に対して、供給力を確保するよう働きかけるとともに、家庭や企業に電力の効率的な利用を呼びかけるなど、今月中をめどに必要な対策をまとめることを明らかにしました。

また現段階では、来年冬についても、東京電力管内で安定供給が確保できない見通しとなっているうえ、他の地域でも昨年度以上に厳しい状況だとして、冬に向けた対策も合わせて進めるとしています。