察が自民 河井夫妻を
任意聴取 選挙違反事件

自民党の河井案里参議院議員の陣営による選挙違反事件で、広島地方検察庁が大型連休中の今月、案里議員と夫の河井克行前法務大臣から任意で事情を聴いたことが関係者への取材でわかりました。地元の地方議員らへの現金提供の事実関係やその趣旨などについて、説明を求めたものとみられます。

河井案里議員が初当選した去年7月の参議院選挙をめぐっては、広島地方検察庁が陣営の資金が買収に使われた疑いがあるとみて、公職選挙法違反の疑いで複数の県議会議員や市議会議員の関係先を捜索するなど、捜査を進めています。

この事件ではこれまでに少なくとも10人を超える県議や市議などが検察の任意の調べに対し、夫の河井克行前法務大臣や案里議員から5万円から30万円の現金を受け取ったと説明したことが明らかになっていて、検察が大型連休中の今月、河井夫妻から任意で事情を聴いたことが関係者への取材でわかりました。

検察は案里議員らの公設秘書がウグイス嬢に法律の規定を超える報酬を支払ったとして起訴された事件に関連して、ことし3月にも河井夫妻から複数回、事情を聴いていますが、検察は今回、地方議員らへの現金提供の事実関係やその趣旨などについて、改めて説明を求めたものとみられます。

河井前大臣の事務所は、先月6日、「関係者に対する捜査が行われているところであり、現時点でのコメントは差し控えさせていただきます」としています。