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Q30 亡き母の思い入れがある実家を手放したくない…活用方法は?

クローズアップ現代で継続取材してきた『住まいの問題』。視聴者の皆さまからも数多くのお悩みが寄せられました。そこで今回、専門家協力のもと、2ヶ月の間お答えしつづける「お悩み相談マラソン」に挑戦します。今回寄せられたのは「亡き母の思い入れがある実家を手放したくない。活用方法が知りたい」というお悩み。NPO法人 空家・空地管理センターの専門家に聞きました。
(NHK『住まいの問題』取材チーム)

相談内容

母が亡くなり兄弟も亡くなり、私が実家を相続することになりました。私には持ち家があります。実家に対する母の想いが強かったことを知っているだけに、手放すことにためらいがあります。 相続したことを知ったのか、住宅メーカーや不動産会社から「売らないか」と書類が届きます。どうするべきか一人では決められず悩んでいます。仲介に入って相談ができる業者があればと切に思っております。シェアハウスはとても興味深いです。

(静岡県/女性/60歳)

回答

“ 活用方法について情報を集め、一つ一つ判断を重ねていきましょう ”

解説

(NPO法人 空家・空地管理センター 上田真一)

お母様の思いを知っていると、気持ちの整理にはより時間が必要ですね。

その地域でどのような活用ができるか、情報収集をすることから始めてみてはいかがでしょうか。空き家活用にはどれもメリット・デメリットがあります。そこを把握した上で、建物を残したいか残したくないか、土地を残したいのか、賃貸経営できるか…など、一つ一つにYES/NOの判断を積み重ねた上で決断されることが重要です。

シェアハウスに興味をお持ちということですが、自身でのシェアハウス運営はなかなかハードルが高いものです。立地は適しているのか、ターゲットは誰にするのか、それに合った建物の造りに対応できているか等、プランニングが必要となります。複数の入居者と契約締結するなど、シェアハウス特有の管理業務も発生します。

自身で対応できない部分は不動産会社等に依頼する、もしくは自身での経営が難しい場合はシェアハウス事業者に借り上げてもらう等、こちらも活用の検討方法と同様に一つひとつ判断していきましょう。

そして何より、1人で悩まないでください。雑談でもいいのでご家族やご友人に相談してみましょう。その後、より専門的な話が必要になった際には、不動産会社や自治体が用意している相談窓口に相談してみてください。ご自身の気持ちの整理と共に少しずつ前に進めることを願っています。

上田真一(NPO法人 空家・空地管理センター代表理事)
2013年 NPO法人設立。全国で空き家などの適正管理や利活用に取り組む。
東村山市空家等対策協議会副会長など、複数の自治体で空き家対策に関する協議会委員も務める。
『あなたの空き家問題(日本経済新聞出版社)』著者。
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