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Q5 空き家の売却、信頼できる不動産業者はどう見つける?

クローズアップ現代で継続取材してきた『住まいの問題』。視聴者の皆さまからも数多くのお悩みが寄せられました。そこで今回、専門家協力のもと、2ヶ月の間お答えしつづける「お悩み相談マラソン」に挑戦します。今回寄せられたのは「信頼できる不動産業者をどう見つければいいか?」というお悩み。どうすればいいのか。NPO法人 空家・空地管理センターの専門家に聞きました。
(NHK『住まいの問題』取材チーム)

相談内容

実家に住んでいた両親が他界し、自治体の空き家バンクに登録したものの、不動産会社の仲介が必要とのことでした。田舎で地方であり、土地勘がなく信頼できる不動産会社探しや依頼先がわかりません。固定資産税、光熱費の維持費を払い続けています。信頼できる不動産会社がわかれば安心して売却もできるので、自治体には空き家バンクと不動産会社をセットで教えてほしいです。

(東京都/女性/年齢未記入)

回答

“ 「良い会社」の基準は人それぞれ。自分に合った会社を探しましょう
  不動産会社のホームページを見るときはここをチェック! ”

解説

(NPO法人 空家・空地管理センター 上田真一)

自治体によっては、空き家バンクの仲介を依頼するために地域の宅建業者等と協定を結び、登録者に情報を提供しています。ただ、「どの会社が良い」というのは主観的な判断となってしまうため、自治体としても一事業者だけを紹介することはできません。

物事の基準は見方によって大きく変わります。不動産会社選びにおいても、「大手だから安心」という人もいれば、「地域密着で小回りの利く中小事業者がいい」という人もいるでしょう。また、担当してくれるのがベテランか新人かによっても違いはありますし、相性の面で業務能力を重視する人もいれば、人当たりのよさを優先する人もいるでしょう。自分にあった不動産会社を見つけるには、自分で情報を取りに行くしかありません。

まずは、インターネットで地域の不動産会社のホームページを検索してみましょう。ホームページを見る際には、実体のある会社なのかどうかを把握するために、会社の住所、代表者の氏名等の基本情報や宅地建物取引業免許番号等の資格等の有無を確認します。免許番号に含まれる(1)や(2)という数字は5年ごとの免許の更新回数を示し、この数字からその会社のおおよその営業年数を把握することができます。営業年数が長いから良い会社とは言い切れませんが、判断材料のひとつにしてもいいでしょう。中心に行っている業務が賃貸業なのか売買業なのかを確認し、自身が依頼したいことに対応してくれる会社なのか判断することも重要です。

ただ、インターネットによる検索は便利で重宝しますが、地域によっては、それでも見つけられないことがあります。その場合には、現地に足を運ぶことが必要になります。

いずれにせよ不動産会社と実際に話をし、情報交換する中で見えてくるものは多いと思います。遠方でなかなか訪問しづらい等あれば、まずは電話で相談してみてもいいでしょう。

手間をかけずに安心や補償を得ることはできません。「自分に合った良い会社」と出会うためのプロセスだと信じ、少しずつ動いてみましょう。

上田真一(NPO法人 空家・空地管理センター代表理事)
2013年 NPO法人設立。全国で空き家などの適正管理や利活用に取り組む。
東村山市空家等対策協議会副会長など、複数の自治体で空き家対策に関する協議会委員も務める。
『あなたの空き家問題(日本経済新聞出版社)』著者。

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