大洲市 “朝霧”で柔らかく! 春が旬のたけのこ
- 2024年04月11日
春になると旬を迎える大洲市の特産「朝霧たけのこ」。
その名前の由来は、市内を流れる肱川で、寒い日の早朝に見られる深い霧にあります。
この霧によって乾燥せず、柔らかいのが特徴なんです。
その産地を訪ねました。
(NHK松山放送局 國武唯奈)
春の味覚「たけのこ」を求めて・・・
訪ねたのは大洲市の山あい。
栽培を始めて15年、農家の大石一美さんです。
おいしい「たけのこ」を育てるための工夫
案内していただいたのは、大石さんの自宅の裏山にある竹林です。
おいしいたけのこ作りに欠かせないのが、竹林の整備です。
たけのこができる竹の寿命はおよそ7、8年。
竹の年数が分かるように、大石さんは色違いのテープを竹に貼って管理しています。
3~5年ぐらいの竹が、いちばん力があって、おいしいたけのこになります。それをテープで管理して見極めているんです。
「朝霧たけのこ」の、おいしさの秘密とは
大洲市の竹林は、赤土が多く、粘土質で空気をあまり含みません。
たけのこが空気に触れずに育つことで、皮が白くえぐみも少なくなるそうです。
空気に触れたたけのこと比べてみると、皮の色に大きな違いが!
さらに、掘るタイミングも大切です。
大石さんは、目でよくみて、足の感覚で、土の盛り上がりや穂先を探します。
たけのこの先が地面から出ていなくても、地割れしていたり、盛り上がったり、そういう状態で見つけて収穫するのが理想的なんです。
「たけのこ」のお手軽レシピ
採れたてのたけのこを使った料理を、農家カフェを営む久保典子さんに教えていただきました。
【たけのこのゆで方】
<材料>
たけのこ 2~3本
米ぬか 大さじ山盛り4
たけのこを縦半分に切り皮をむき、アク抜きのために米ぬかを加え、30分ほどゆでる。
【焼きたけのこ】
<材料>
ゆでたたけのこ 150g
塩 適量
<作り方>
たけのこを薄切りにしてフライパンに並べて焼く。
※お好みで塩をつけて
焼くことによって水分が飛びます。すると、うまみがギュッと凝縮されて、また一段とおいしくなるんです。
【たけのこご飯】
<材料>(5~6人分)
ゆでたたけのこ 約300g
油揚げ 2枚
米 3合
だししょうゆ 大さじ4
<作り方>
① たけのこの穂先はくし切りに、根元の太い部分はいちょう切りに、油揚げは細切りにする。
② 炊飯器に米、水、だししょうゆを入れて混ぜたら、たけのこと油揚げをのせて炊く。
炊きあがった後は、軽くしゃもじで混ぜてふたを閉めて5分ほど蒸らすとさらにおいしくなります。たけのこの食感も、柔らかいのにシャキシャキしていて、味の濃さもちょうどよくて、思わず箸が進みました。さらに、じゃこ天を入れて炊くと、うまみが増しておいしくなるそうです。
感想
自宅の竹林を整備し、おいしいたけのこを育てるまでに、かなりの時間をかけて取り組んでいる大石さんの姿に心を打たれました。土に埋まっている状態のたけのこを採るからこそ、たけのこもしっとりしていて、焼いても炊いても美味しくいただけました。私も色々なたけのこ料理を作って、春を満喫してみたいと思います。
朝霧たけのこは、愛媛県内でスーパーや大洲市の産直市で購入することができます。
産直市では、お手軽な水煮のたけのこも並んでいるそうです。
春の味覚、大洲の「朝霧たけのこ」を堪能してみませんか?