詳しい内容は、きょうの健康テキスト 2018年8月 号に掲載されています。

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すい臓がんは早期発見が難しく生存率は低くなっています。すい臓が腹部の奥まった場所にあり通常の検査ではがんが発見しにくいことや、腹痛などの自覚症状ががんの早期には現れにくいことが、その理由です。
しかし言いかえれば、すい臓がんも早期発見さえできれば生存率は高まります。特に、ごく小さい1cm以下の段階で発見して手術すれば、5年生存率は80%と報告されています。
すい臓がんを早期発見するために、最近注目されているのはIPMN(すい管内乳頭粘液性腫瘍)です。すい臓にできる特殊な腫瘍で、多量の粘液を分泌したりポリープを形成したりします。IPMN自体はがんではありません。ところが、IPMNはがんにゆっくり変化することがあるのです。またはIPMNがあると、IPMNとは別の場所にすい臓がんが発生することもあります。
したがって、IPMNが見つかったら慎重に経過観察します。それによりすい臓がんを早期発見できることがあります。
IPMNがすい臓がんの早期発見につながった70代男性の例を紹介します。
左は、IPMNが見つかったときのCT画像です。直径2cmのIPMNが認められます。その後、男性は半年に1回精密な検査を受け、IPMNの観察を続けました。
右は10年後の画像です。IPMNは4cmに拡大し、その壁面にがんを示す7mmの結節が見られました。ただちに手術を行い完全に取り除くことができました。なお、IPMNは1~2年でがんに変化することもよくあります。
一般に、すい臓がんの早期発見は次の手順で進めます。
詳しい内容は、きょうの健康テキスト 2018年8月 号に掲載されています。