泌尿器の病気 最新情報「膀胱(ぼうこう)がん」

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膀胱がんとは

膀胱がんとは

膀胱がんに多い症状は、ある日突然起こる、痛みを伴わない血尿です。多くの場合、翌日には通常の尿に戻るため、受診せずに放置する人が少なくありません。血尿が出たら、すぐに消えても、泌尿器科を受診することが大切です。膀胱がんは男性に多く、60歳を超えると急に増えます。喫煙者や、染料や化学薬品(アリニン系色素、ベンジジンなど)を扱う職業だった人は、膀胱がんになる危険性が高いことがわかっています。
血尿が見られた場合は、「超音波検査」や、尿道から膀胱内に内視鏡を入れる「膀胱鏡検査」、膀胱の断層画像を得る「CT(コンピュータ断層撮影)・MRI(磁気共鳴画像)検査」が行われます。

進行度と治療

進行度と治療

膀胱がんの進行度は、がんが膀胱壁のどこまで達しているかで判断します。がんが粘膜層だけ、あるいは粘膜下層までにとどまっているものを早期がんといいます。早期がんの治療では、経尿道的切除術という内視鏡を使った手術が行われます。膀胱を温存できるのが大きなメリットですが、膀胱がんには再発しやすいという特徴があるので、再発予防のために、膀胱内にBCGを注入する治療が行われます。BCGは結核を予防するワクチンで免疫を高める作用があるため、注入することで膀胱粘膜の免疫の働きを高め、再発を抑えます。
筋層よりも深くまで達している進行がんでは、必要に応じて手術放射線治療抗がん剤治療などを組み合わせた治療が行われます。手術には、開腹手術と腹腔[くう]鏡手術があり、膀胱をすべて取り除くのが基本です。膀胱を切除した場合は、排尿するために尿路をつくる手術も同時に行われます。進行がんであっても、がんが筋層の一部に入り込んでいるだけなら、内視鏡手術で膀胱を温存することが可能な場合があります。その場合は、再発を予防するため放射線や抗がん剤による治療を加えます。膀胱がんがリンパ節やほかの臓器に転移している場合には、抗がん剤を全身に使用する治療が行われます。