泌尿器の病気 最新情報「膀胱(ぼうこう)炎」

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急性膀胱炎

急性膀胱炎

膀胱炎は、尿をためて排出する膀胱に炎症が起こる病気で、いくつかのタイプがあります。急性膀胱炎は女性に多く、膀胱に細菌が侵入することが原因で、頻尿残尿感膀胱の痛みなどの症状が起こります。
原因となる細菌の約8割が大腸菌です。大腸菌は大腸に住み着いている常在菌で、便に含まれるほか、肛門の周囲にもいます。女性は肛門から尿道までの距離が短く、尿道の長さも短いため、大腸菌が膀胱に侵入しやすいのです。
急性膀胱炎の治療には、ニューキノロン系とセフェム系の抗生物質(抗菌薬)が使われます。よく処方されるのはニューキノロン系ですが、細菌がこの抗生物質(抗菌薬)に抵抗する力を付けたため、効かなくなるケースも増えています。改善しない場合は再受診して医師に伝えましょう。医師の指示通りに薬をのみ、確実に治します。

慢性膀胱炎

慢性膀胱炎

慢性膀胱炎は、男性に多く見られます。膀胱結石や、尿道に長期間置かれたカテーテルなどの「異物」が細菌の住みかとなって慢性化する場合が多く、症状は急性膀胱炎と似ています。ほかに、一部の薬によって起こる薬剤性膀胱炎や、他の部位の放射線治療の際に副作用で起こる放射線性膀胱炎があります。
治療は、それぞれの原因に合わせて行われます。膀胱結石の場合はその治療とともに、残尿に対する治療を行います。カテーテルが原因の場合は、発熱等の症状が出たときだけ抗生物質(抗菌薬)が使われます。薬剤性膀胱炎は、原因となる薬をやめればよくなるので、医師と相談します。放射線性膀胱炎には高圧酸素療法が有効です。高い圧力を利用して体内に酸素を大量に送り込み、傷つけられた組織の回復を図る治療を、20回ほど繰り返します。

間質性膀胱炎

間質性膀胱炎

間質性膀胱炎では、膀胱の粘膜層が壊れ、その下の粘膜下層(間質)で炎症が起こります。症状は急性膀胱炎と似ていますが、「頻尿の程度がひどい」、「膀胱は尿がたまるにつれて激しく痛み、排尿後は楽になる」「尿が白く濁り、綿状のものが混じる」といった特徴があります。
薬物療法では、「三環系抗うつ薬」「抗コリン薬」「抗ヒスタミン薬」「抗アレルギー薬」が使われます。薬だけでは症状が軽減しない場合は、「膀胱水圧拡張術」「経尿道的潰瘍焼灼[しょうしゃく]術」などの手術を検討します。