紀元前3世紀、イタリア半島を統一したローマは地中海世界への進出を目指していた。しかし、その野望の前に、大きく立ちはだかった一人の男がいた。“ローマ史上最大の敵”の異名をとる、伝説の軍師ハンニバルである。戦闘象を引き連れた冬のアルプス越えなど、大胆かつ奇抜な戦術で、ローマを追い詰めていく。この番組では、ハンニバルの側から、ローマとの戦いを再構成、天才軍師がかけぬけた波乱の人生を余すところなく描いていく。壮大なスケールのドキュメンタリー・ドラマだ。
グラインドボーン音楽祭2007
楽劇「トリスタンとイゾルデ」
初回放送
[BShi] 2007年12月
主人公はタンゴの故郷ブエノスアイレスに暮らすタンゴ・アーティストたち。2001年末、莫大な借金を抱えたアルゼンチンの経済は破綻、市民生活は困難な状況に陥った。以来、仕事を求める多くの市民がヨーロッパへと移民していった。厳しい暮らしを強いられているタンゴ・アーティストもそれぞれの選択を行っていく。番組全編に、アルゼンチンの歴史と大衆の思いが詰まった12曲のタンゴが流れ、それぞれの曲が祖国への愛情と厳しい現実の狭間で揺れ動く主人公たちの思いと絡み合い、理屈を超えた感動を与えてくれる。この番組は、タンゴ・アーティストたちの人生の選択を12曲のタンゴと共に描きだしていく音楽ドキュメンタリーである。
世界的なパーカッショニストとして活躍する、エヴリン・グレニーは、子どものころから聴覚に障害を持つというハンディキャップを負っている。しかし、彼女は体のあらゆる感覚を通して音を感じ取り、独自の音楽世界を展開している。彼女にとって、音は「触れる」ものであり、周囲のさまざまなノイズや、街のけん騒でさえも音楽となるのだ。
エヴリンは、日常に潜む「音」を探求するため、世界の旅に出る。ドイツのケルン、ニューヨーク、イングランド、スコットランド、そして日本へ。日本では、和太鼓奏者の鬼太鼓座と即興での共演を果たす。
世界各地の街角で、エヴリンはどのような「音」を発見するのか。この番組は、エヴリンの独特の感性を通して、普段気づかなかった音楽に触れる体感型ドキュメンタリーだ。
探査機“かぐや”月の謎に迫る
史上初!「地球の出」をとらえた
初回放送
[総合] 2007年11月
イタリア賞(特別賞(ハイビジョン撮影における創造性)2008
放送文化基金賞(第34回)(個人・グループ部門 (放送文化)・個人・グループ部門(放送技術))2008
ウィークエンドシアター
プロムス2007
ラスト・ナイト・コンサート
初回放送
[BShi] 2007年11月
ウィークエンドシアター
ベルリン・フィルのワルトビューネ・コンサート2007
初回放送
[BShi] 2007年11月
米に生息するオオカバマダラ、通称モナーク蝶は、カナダからメキシコまで4000キロを旅する“渡り蝶”である。カナダの草原で育った幼虫は秋、さなぎから成虫となり渡りを開始する。悪天候や大気汚染と闘いながら、アメリカ大陸を縦断していく。冬のすみかはモミの森。群れで枝にぶら下がり、寒さが過ぎるのを待つ。春、再びゴールのメキシコの町へと飛び立っていく。オレンジ色の羽を広げると10センチ近くなるオオカバマダラが群れで飛ぶ姿は圧巻だ。古来より、人々はその美しさに魅せられてきた。メキシコでは、この蝶の飛来は、死者の魂が戻ってきたのだと信じられてきた。番組では、最新の研究成果を元に、 CG合成技術を駆使、蝶の目線で5000キロの大冒険を再現している。神秘と不思議に満ちたオオカバマダラの魅力と、それに魅せられた人々の姿を描くドキュメンタリーである。
人類はいかにして原始生活を抜け出し、文明を生み出したのか。そこには、どんなドラマがあったのか。この番組は1万年前の人類の姿を、最新の研究に基づいて再現した「古人類史ドキュメントドラマ」である。
ホモ・サピエンスが地上に現れたのはおよそ20万年前。以来、長い間原始生活を続けていた人類の祖先に、あるとき劇的な変化が訪れる。1万2万年前、気候変動によって生活が一変。文明社会への道を歩み始めたのである。
番組の舞台は、紀元前1万年のメソポタミア。狩猟を行いながら移動生活を行う人々が、不思議な光景に出会う。新しく登場した定住民の集落だ。この出会いをきっかけにホモ・サピエンスの物語は展開を始める。家畜の飼育、農耕開始、そして、家族の概念が確立し、文明社会の基礎が出来上がる。やがて人は文字を生み、集落のルールを決め、宗教や芸術を発展させていった。その一方、文明社会は、権力をめぐる争い、そして富をめぐる戦争をも生みだした。
「文明の夜明け」までの1万年の物語をドラマチックにつづり、人間社会がその誕生以来持ち続けてきた本質に迫る。
ウィークエンドシアター
歌劇「オベルト」
初回放送
[BShi] 2007年10月
BS特集
33か国共同制作 民主主義
~世界10人の監督が描く10の疑問~
初回放送
[BS1] 2007年10月
20世紀に繰り広げられた、米ソによる熾烈な核開発競争。それは、開発に携わった科学者たち個々人の価値観や、スパイによる情報戦の成否など、極めて不安定な要因によって決定づけられてきた。
その時、米ソの現場ではどのようなドラマが展開していたのだろうか。およそ半世紀が過ぎた今、CIAやKGBの当時の機密資料が公開され始めている。
この番組は、ようやく明らかにされ始めた情報や映像資料を駆使しながら、迫力に満ちた再現ドラマで当時の模様を描きだしたドキュメンタリー・ドラマである。
広島、そして長崎にて人類に悲惨な被害をもたらした原子爆弾の開発を担った「マンハッタン計画」と、世界がかたずをのんで見守った「キューバ危機」。2つの重大な局面の背景に動いていた核開発エピソードを取り上げ、世界がいかに危ういバランスのもとに成り立っているかに迫る。
西ヒマラヤの一角に広がるザンスカール高地。高度はおよそ4000メートル。チベット仏教に根ざす伝統の暮らしが今も残る。そんな村に生まれ育ったふたりの娘たち、テンジンとパルキットは、今人生の選択の時を迎えている。この地方では、女性は二十歳をすぎると、親の決めた結婚をするか、髪を落とし尼僧となるか選択を迫られるのだ。
ヒマラヤ奥地の秘境の村。一年の大半を雪と氷に閉ざされるこの場所で、人々は日々どのような暮らしを営んでいるのか。この番組は、フランスのテレビクルーが2か月にわたって村に住み込み、そこで繰り広げられている人生の喜びや悲しみを丹念に追ったヒューマンドキュメンタリーだ。
科学者たちは1950年代から、気象を操作する研究に取り組んできた。当初は、一見無謀にも見える研究だったが、その後、コンピューター・シミュレーション技術やカオス理論が進み、ハリケーンの発生メカニズムが解き明かされ、今では、進路変更は理論上可能だと考えられている。「スーパーストーム」は近未来の気象操作の可能性と限界を描きだす3回シリーズ。各エピソードは、ドラマ部分(各60分)とドキュメンタリー部分(各30分)で構成される。ドラマ部分では、CG合成技術を駆使したダイナミックな映像で科学者と巨大ハリケーンの格闘をスリリングに描き、ドキュメンタリー部分は気象操作の最先端の研究や歴史を伝えていく。
ウィークエンドシアター
ボリショイ・バレエ団公演
バレエ「ボルト」
初回放送
[BShi] 2007年7月
NHKスペシャル
失われた文明 インカ・マヤ
初回放送
[総合] 2007年7月
親子で楽しむアジアこどもドラマシリーズ 2007
初回放送
[教育] 2007年7月
一代でジャム工場を築き、ビジネスを軌道に乗せたアンナ・マーティン。今日はその70歳の誕生パーティーだ。アンナの一生は、成功と挫折の繰り返しだった。事業では成功したものの、結婚や家庭生活では悩みが尽きない日々…。
人生の節目節目で、アンナの脳と体には何が起きていたのか。この番組は、ある架空の女性の一生をドラマで描きながら、その身体メカニズムを最新の実験ドキュメントで検証する、ユニークな科学番組だ。
この世界の成り立ちを理解したい。それは人間が古来持ち続けてきた知的好奇心である。その好奇心を満たすためには、時間を超える探求の冒険が必要になる。現在の世界をつくりあげているメカニズムは、1日周期や1か月周期のものから1万年、1億年を超える長い周期をもつものが複雑に絡みあっているからだ。また、1千分の1秒、100万分の1秒といった短い時間のなかにもこの世の成り立ちの秘密が隠されている。この番組は、時間スケールをさまざまに変えながら、私たちの住む世界の成り立ちをノンストップで読み解いていく知的冒険の旅を描く。
桜が咲き誇る春の東京、乾いた大地が年に一度の雨期を迎える夏のオーストラリア、紅葉真っ盛りの秋のニューヨーク、そして雪に閉ざされた冬のフィンランド。庄司紗矢香をはじめとする4人の気鋭の若手バイオリニストたちが、ビバルディの「四季」の演奏に乗せて、自分が育ち、暮らしてきた土地への愛着・季節の情感を、世界の人々に語りかける映像詩。
ウィークエンドシアター
ブレゲンツ音楽祭2006
歌劇「トロヴァトーレ」
初回放送
[BShi] 2007年4月
ウィークエンドシアター
歌劇「ローエングリン」
初回放送
[BShi] 2007年4月
クラシック・ロイヤルシート
ベルリン・フィルのジルヴェスターコンサート2006
初回放送
[BS2] 2007年4月
イラクで暮らす普通の人々は、今どのような日々を過ごし、何を感じているのか。戦争は人々の心に何を残したのか。一人の番組制作者が、2年間にわたってカメラを携え、イラクの現実を見つめてきた。スンニ派、シーア派、クルド人、各派の市民たちが自らの口で語るイラクの現実。
国の威信をかけて、宇宙開発の最先端を走ってきたアメリカ。その扉を開いたのは、1961年、人類に先駆けて宇宙を旅した一匹のチンパンジーだった。NASAは安全性などを確認するため、チンパンジーを宇宙へ送ったのである。名前は「ハム」。厳しい訓練を受けるハムを支えたのは、スタッフたちの愛情だった。アメリカ宇宙開発の裏に秘められた感動の物語を、事実を元に再構成したドラマで描きだす。
1986年のスペースシャトル「チャレンジャー号」は初の民間人を乗せた飛行はわずか73秒後に炎上、全世界に大きなショックを与えた。爆発事故から20年、事故の真実が次々に明らかになっている。番組は、事故調査委員会の調査結果に基づき、事故に至った経緯を克明に再現していく。大事故はなぜ起きるのか。チャレンジャー号事故の背景にあった問題の真相に迫り、事実が語りかける警鐘に耳を傾ける。
今から100年前、アインシュタインは「宇宙の真理」に迫る方程式を導き出した。E=mc2。世界一美しいと言われるこの方程式は、人類の世界観を変えた。この方程式の誕生の背景には、18世紀以降、ヨーロッパの科学者たちが発見した、「質量」や「エネルギー」に関する法則があった。相対性理論はどのように生み出されたのか。番組は、科学の進歩をドラマチックに描いていく知的エンターテインメントである。
グラインドボーン音楽祭2006
歌劇「コシ・ファン・トゥッテ」
初回放送
[BShi] 2007年2月
メルビッシュ音楽祭2006
喜歌劇「ルクセンブルクの伯爵」
初回放送
[BShi] 2007年2月
映画「十戒」でも描かれた旧約聖書の壮大な物語、出エジプト記。それは作り話なのか、それとも現実に起きたことなのか、古くから論争の的とされてきた。その歴史の謎に、「タイタニック」や「ターミネーター」で知られる映画監督ジェームズ・キャメロンが迫る。キャメロンの制作チームは、各地に残された遺跡や遺品を分析。さらにドラマ演出やコンピューター・グラフィックスを駆使した華麗な表現方法で、秘められた“真実”に迫る。
※2006年10月に教育テレビ「地球ドラマチック」(前・後編)で放送されたもの。
フロンティアでは「ハイビジョン・完全版」として放送。
急速に進む地球環境破壊。森林は消失し、砂漠は広がり、多くの種が絶滅している。気温が高くなり、氷河が溶け出し、海面が上昇、異常気象が世界を襲っている。果たして人類は、その動きを止めることができるのか。地球規模の環境変動を、映像詩という斬新な手法で表現し、鋭く問いかける意欲作。
ウイークエンドシアター
バレンボイムのベートーベン・プロジェクト マスタークラス
初回放送
[BShi] 2007年1月
ウィーン・フィル
ニューイヤー・コンサート2007
初回放送
[BShi] 2007年1月