1986年の初の民間人を乗せたスペースシャトル「チャレンジャー号」はわずか73秒で炎上、全世界に大きなショックを与えた。それから20年、事故の真実が次々に明らかになっている。 事故の直前、スペースシャトル製造を請け負った企業の技師は根本的な構造欠陥を警告していた。ブースターと本体とのジョイント部分を覆うオーリングと呼ばれるゴムが、寒さで収縮すると高温になっても膨張せず、ブースターと本体をつなぐ部分をカバーしないことを発見したのである。打ち上げ当日はマイナス10 度という寒さ。オーリングは膨張せず、外壁が熱で損傷すると技師たちは主張した。しかし、企業の経営陣やNASAはその報告に耳を傾けなかった。予算カットやスペースシャトル事業への疑問の声が高まる中、打ち上げを断行したのである。そして、7名の乗組員の命が失われた。
番組は、事故調査委員会の調査結果に基づいて、当時のニュース映像、関係者の証言、再現ドラマを効果的に駆使しながら、事故の背景にあった問題の真相に迫り、事故の全貌を余すところなく描き出していく。

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