菅内閣発足へ 与野党の反応

安倍総理大臣は臨時閣議で閣僚の辞表を取りまとめ、安倍内閣は総辞職しました。16日午後、衆参両院の本会議で総理大臣指名選挙が行われ、自民党の菅総裁が第99代の総理大臣に選出され、菅内閣を発足させることにしています。
与野党の反応です。

自民 森山氏「良い形でスタートできる」

自民党の森山国会対策委員長は、国会内で記者団に対し、「それぞれ立派な方が大臣に就任され、菅内閣が良い形でスタートできるのではないか」と述べました。
国会対策委員長を続投することについて、森山氏は、「円滑な国会運営にさらに努力したい。長い間の慣例や慣行も十分尊重しながら、国会をどう改革していくかも大事なテーマだ。与野党がいろんなチャンネルを通じて協議していくことが大事だ」と述べました。

また、自民党の中谷元防衛大臣は、谷垣グループの会合で、「一致結束して菅総裁を支え、国民から信頼され、国民と協力していける政治を目指したい。すでに新たな閣僚の名前も出てきているが、いずれも党内の実務者が選任されている。われわれも力合わせて新内閣をサポートしていきたい」と述べました。

立民 枝野氏「臨時国会を一日も早く開かせる」

立憲民主党の枝野代表は、党の両院議員総会で、「いよいよ、きょうから国会だ。残念ながら、3日間という短い時間ではあるが、新政権に対し、しっかりと国民の声を伝えていく。そして、次の本格論戦の臨時国会を一日も早く開かせる。同時に、衆議院の解散総選挙への備えも考えながら、走りながらやっていきたい」と述べました。

また立憲民主党の安住国会対策委員長は、記者団に対し「新しい人を起用して失敗するリスクを取りたくないと思われる内閣だ。再任された方々が、前回、在任中にどうだったのかということは、よくわかっており、本当に改革できる人たちなのか、資質も含めて問うていきたい」と述べました。
そのうえで、安住氏は「『菅カラー』がしっかりと出てこないと、国民に信を問う理由はない。『コロナ禍』の中で、日本をこの先どうするのかということについて、道しるべをまだ示していない。それが出てきたところで、しっかり論戦をしてから、衆議院を解散すべきだ」と述べました。

公明 山口氏「自公連立の枠組みこそ国民の期待にかなう」

公明党の山口代表は、党の参議院議員総会で、「自民党の新たな執行部と顔合わせをして、新しい政権合意を結んだ。この自公連立の枠組みこそ、政治を安定させ、内外の諸課題に果敢に挑み、着実に政策を実現していくという国民の期待にかなう取り組みだと確信している。きょうから新しい気持ちで前進したい」と述べました。

共産 志位氏「求められるのは継承でなく負の遺産の一掃」

共産党の志位委員長は、党の議員団総会で、「『菅新体制』は、安倍政権の継承を最大の看板にしているが、内政、外交、新型コロナウイルス対策のどの点をとっても行き詰まりは明白だ。日本政治に求められているのは継承ではなく、負の遺産の一掃であり、政治を根本から転換することだ。衆議院の解散・総選挙がいつあっても受けて立ち、野党共闘の勝利と、党の躍進を必ず勝ち取る」と述べました。