政府 ビザなし交流含めた北方四島交流事業の当面見送りを発表

「ビザなし交流」を含めた今年度の北方四島との交流事業について、政府は26日、ロシアがウクライナへの軍事侵攻を続けていることなどを踏まえ、当面、見送ることを発表しました。

北方領土の元島民らによる墓参や「ビザなし交流」などの北方四島との交流事業は、例年5月ごろから9月ごろにかけて実施されてきましたが、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、昨年度まで2年連続で中止となっています。

政府は感染状況が落ち着いてきたことから、今年度の対応を検討してきましたが、ロシアがウクライナへの軍事侵攻を続け、日本との平和条約交渉を一方的に中断する意向を表明したことなどを踏まえ、26日、「心ならずも事業の実施を当面、見送ることとした」と発表しました。

政府は「誠に残念で、高齢になられた元島民の思いに何とか応えたいという考えにいささかも変わりはないが、現下のウクライナ情勢を鑑みれば、事業の展望について申し上げられる状況にはない」として、元島民をはじめとした関係者に理解を得たいとしています。