保険証の代わり「資格確認書」期間上限5年に

来年秋に今の健康保険証を廃止する方針をめぐり、国民の不安払拭に向けた政府の対応策の案がまとまりました。マイナンバーカードと一体化した保険証を持っていない人に交付する「資格確認書」について、1年としている有効期間の上限を5年に延ばすとしています。

来年秋に今の健康保険証を廃止してマイナンバーカードと一体化させる方針について、政府は当面、維持する方向で調整している一方、国民の不安払拭を図る対応策を検討していて、その案をまとめました。

それによりますと、今の保険証の廃止後も、カードと一体化した保険証を持っていない人が確実に必要な医療を受けられるようにするため、今後、保険証の代わりに交付する「資格確認書」の運用方針を見直すとしています。

具体的には、▼原則、本人の申請に基づいて交付するとしているルールを改め、申請を待たずに対象者すべてに職権で交付するとしています。また▼いったんマイナンバーカードと一体化した保険証を取得したあとも、希望すれば利用登録を解除して「資格確認書」を持つことを選べるようにするとしています。さらに▼1年としている「資格確認書」の有効期間の上限を5年に延ばし、具体的な期間は健康保険を運営する組合が設定するとしています。また、更新に必要な手続きの負担を軽減することも盛り込まれていて、この案をもとに政府内で詰めの協議が続けられています。