岸田首相 “保険証・マイナカード一体化”めぐり対応判断へ

来年秋に今の健康保険証を廃止し、マイナンバーカードと一体化させる方針をめぐり、政府内からも廃止の時期を延期することも含めて見直しを行うべきだという意見が出ています。岸田総理大臣は、医療関係者をはじめ、現場の声を聞くなどした上で、対応を判断することにしています。

来年秋に今の健康保険証を廃止し、マイナンバーカードと一体化させる政府の方針をめぐっては、誤って他人の情報が登録されるなど、たび重なるトラブルを受けて見直しを求める意見が与野党双方から相次いでいます。

こうした中、政府内からも国民の不安が高まる中で強引に推し進めれば政権へのさらなる反発も招きかねないなどとして、廃止の時期を延期することも含めて見直しを行うべきだという意見が出ています。

岸田総理大臣は27日、視察先の福岡市で方針の見直しを求める声が出ていることについて「視察を通じて、医療関係者などの現場の意見をうかがいながら考えていきたい」と述べました。

28日は、東京都内の介護施設を訪れて利用者の健康保険証の取り扱い状況などを視察することにしています。

岸田総理大臣は医療関係者をはじめ現場の声を聞くとともに、引き続き与野党や世論の動向も慎重に見極めた上で、政府としての対応を判断することにしています。