ボタンボウフウでまちおこし!
西垣 光(いろどりOITAキャスター)
2023年01月23日 (月)
おいしそうなソフトクリーム
まわりに振りかけられている緑色の粉
なんだと思います?
ちなみに抹茶ではありません
この粉になるのはある植物
大手化粧品メーカーが化粧水や栄養補助食品として
注目しているんです
大分県内では豊後高田市の香々地地区で
この植物を活用したまちおこしをしているということで
取材に行ってきました
香々地で味わえるボタンボウフウ
取材には体力も必要
まずは甘いものを食べて元気をつけて…
と自分に言い訳をしてみましたが
この粉の正体はセリ科の植物 ボタンボウフウ
葉っぱがボタンの葉に似ていることから
この名がつきました
専門機関の調査では
野菜の王様といわれるケールよりも
鉄やビタミンなどを多く含んでいるとのこと
地元では「一株食べれば一日長生き」
沖縄では「長命草」とも言われているそう
おすすめの食べ方は「天ぷら」
葉をそのまま揚げています
お味のほどは?
西垣:かめばかむほどボタンボウフウの風味が広がります
思ってたよりも苦みが少なくて食べやすいです!
ほかにもボタンボウフウを刻んで入れた卵焼きなど
どんな料理にもあうんです
やはり先人はいいものを知っていたんですね
自生から栽培への挑戦
海沿いに生えていたボタンボウフウを採ってくるだけでは
いつかなくなってしまいます
そんなボタンボウフウを栽培していこうと取り組んでいるのが
渕秀幸さんです
本職は90年近く続く和菓子屋さん
10年ほど前から
ボタンボウフウを使ったまちおこしに取り組んでいます
ここがボタンボウフウの畑です
海沿いに生えていたのを
畑に持ってきて植えたのが最初です
1年中採れますが主な収穫時期は春と秋なんだそう
地域を活性化させる産業に育てたい!
渕さんが住む香々地地区は人口の減少などで
旧豊後高田市と合併
過疎と高齢化が進むふるさとを元気にしたいと
海に近い香々地ならではの特産品として
ボタンボウフウに注目しました
ボタンボウフウで地域おこしをしているところが
沖縄にあると聞いて
人が少なくなった香々地地区の新たな産業になればなと
畑での作業には
地元の農家や地域おこし協力隊の人たちがあたっています
収穫量も安定
商品化も幅広く行えるようになりました
お茶や青汁、まんじゅうなどなど
次々と新商品が開発され
道の駅や「昭和の町」で販売され人気を集めています
それにあわせ渕さんたちは畑を今の2倍に拡大
地域を支える産業としての足掛かりを作っています
まだ知名度もないんで皆さんに知ってもらって
我々もおいしく食べられる方法や
産業として成り立つ方法を今後も探っていって
地域の雇用につながるようなものにしていければと
外からのものをありがたがるのではなく
もともと地域にあったものに注目する
地域おこしの大切な視点だと思います
豊後高田では去年
第1回となるボタンボウフウフェアを開催
渕さんたちの取り組みが実をむずびつつあります
さらなる可能性を秘めたボタンボウフウ
今後の展開に期待したいところです