【9年ぶりの「大分ダービー」いよいよ】大分のサッカーファンにとって、待ちに待った日が来ます。サッカー日本一を決める天皇杯2回戦があす、6月7日、レゾナックドーム大分(大分市)で行われます。対戦するのは大分トリニータとヴェルスパ大分。実に9年ぶりとなる「大分ダービー」が実現するのです。実は両チーム、天皇杯で過去2回対戦し、いずれもトリニータが勝っています。▼2014年 大分トリニータ 2-1 ヴェルスパ大分▼2013年 大分トリニータ 2-0 HOYO大分(現ヴェルスパ大分)9年ぶりに公式戦でぶつかる勝負の行方は?!両チームを愛してやまない私、アナウンサーの西岡遼が解説します!【ヴェルスパがジャイアントキリング!?】今回で3度目となる「大分ダービー」。これまでの対戦の中で、いちばんきっ抗した試合になる可能性があると思います。といいますのも、ヴェルスパは、前回の対戦以降、選手層の厚みが増すなど、Jリーグのチーム相手にしっかりと戦える力を備えてきたからです。それは結果にもはっきりと現れています。3年前にはアマチュアリーグの最高峰、JFLで優勝。おととしの天皇杯では、レノファ山口とモンテディオ山形というJ2のチームを相次いで破り、4回戦まで進出。去年は、J3のクラブライセンスも交付され、Jリーグ入りも見えてきました。選手の意気込みも並々ならぬものがあります。過去2回の「大分ダービー」にフル出場している、チーム在籍最長11年目のゴールキーパー、姫野昂志選手は、「トリニータはあの時は『憧れ』だった。そこから『目標』に変わり、今こそ『追いつく時』が来た」と話します。そのヴェルスパで注目なのが、フォワードの半田航也選手です。半田選手は、J2のブラウブリッツ秋田から今季、期限付きで移籍。現在、チーム最多得点を挙げる活躍で、J3昇格を目指すチームにとって欠かせない存在となっています。また、チーム在籍10年目、姫野選手と同じく、9年前の大分ダービーを知るフォワードの中村真人選手にも注目です。
【好調のトリニータ 不安要素も】対する大分トリニータも今季は好調です。リーグ戦19節を終えて2位。J1復帰を果たすため、攻撃的なプレースタイルで勝ち点をつみあげてきました。そのトリニータ、実は不安要素もあるのです。先月以降、主力選手のケガが相次いでいるほか、日程もハードです。今月4日にリーグ戦と戦い、3日後に「大分ダービー」、その4日後にリーグ戦が控えています。下平隆宏監督も、「ヴェルスパは上のチームを食ってやろうという雰囲気で来ると思う。非常にプレッシャーがかかると思っている」と話しています。今回、若手主体のメンバーで試合に臨むというトリニータ。注目は18歳のミッドフィールダー、佐藤丈晟選手です。おととしと去年、高校生で天皇杯に出場し、去年は得点も挙げました。佐藤選手は、「活躍するチャンスの大会だと思っている。ドリブルで持ち運ぶ技術や、利き足の左足の精度を武器に、どんどん点に絡んでいきたい」と意気込んでいます。ほかにも、U20日本代表のフォワード、屋敷優成選手、大卒ルーキーの攻撃的なディフェンダー、松尾勇佑選手、ユース出身の18歳のミッドフィールダー、保田堅心選手にも注目です。
【攻撃的スタイル同士で勝つのは…】練習試合では何度が対戦している両チーム。トリニータの下平監督はヴェルスパの印象について、「攻撃的でプレスをかけるところが、自分たちと似たスタイルだ」と話しています。同じプレースタイルのチームがぶつかる今回の「大分ダービー」。どちらがより多くボールを保持し、主導権を握ることができるかが、試合の流れを大きく左右することになりそうです。天皇杯準優勝の経験があるトリニータか。それとも3度目の正直で悲願の「大分ダービー」初勝利を狙うヴェルスパか。NHK大分では、試合当日の「ぶんドキ」(18:10~)で、試合開始直前の会場から中継で最新情報をお伝えします!また、NHK大分の公式Twitterでは、試合経過を動画付きで随時投稿!どこよりも早くお伝えします。こちらも是非チェックしてください!