寝つきが悪い人が自分でできる対策

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朝は太陽の光で「体内時計」を整える

朝の対策

不眠の症状の中で、働き盛りの世代に多いのが、寝つきの悪さです。寝つきの悪さを解消・改善するために必要なのが、生活習慣の見直しです。

朝に行う対策が一番大事です。毎朝一定の時刻に起きて、カーテンを開けるなどして太陽の光を浴びることが大切です。そうすると、1日のリズムを刻む体内時計がリセットされ、夜の一定時刻になると自然に眠る準備が始まり眠たくなってきます。朝の光で体内時計を整えることが、寝つきの安定につながるのです。起きる時間がバラバラだと、朝に太陽の光を浴びる時間がずれて、体内時計のリズムが一定しないため、寝つきが安定しません。

ただし、夜早くに眠たくなり朝早く目が覚めてしまうタイプの不眠では、朝に太陽の光を浴びると、さらに寝つきや目覚めが早まり逆効果になります。その場合は、サングラスなどを活用して、朝の一定時刻までは強い太陽の光が目に入るのを避けるとよいでしょう。

夜は寝る前にリラックスする「移行期」をつくる

自律神経
夜の対策

睡眠と大きな関わりがあるのが自律神経です。自律神経には、体が活動しているときや緊張したときに優位になる交感神経と、リラックスしているときに優位になる副交感神経があります。眠ろうとするときに、緊張や不安、興奮などがあると交感神経が優位の状態が続き、体がリラックスした状態に切り替わらないため、なかなか寝つくことができません。
それを防ぐためには、寝る前に体がリラックスした副交感神経が優位の状態に向かう移行期をつくる工夫が必要です。

「適温で入浴」

38~41℃程度のお湯に入ると、副交感神経が優位になります。42℃以上の熱いお湯だと、交感神経が優位になってしまいます。熱いお湯での入浴が好きな人は、入浴後に寝つきが悪くなるのを避けるため、寝床につく2時間ほど前に入浴を済ませましょう。

「寝る前に簡単なリラックス法を行う」

筋弛緩(しかん)法や呼吸法など複数の方法がありますが、最も簡単に行える呼吸法について説明します。まず、おなかを膨らませながら、ゆっくり息を吸います。それから、おなかをへこませながら、さらにゆっくりと息を吐きます。息を吐くときは、吸うときの2倍の時間をかけるようにしてください。それを何回か続けます。
この呼吸法を何日か行っていると、力が抜けたような感覚がつかみやすくなり、リラックスしやすくなります。

「寝つけなかったら寝床を離れてリラックスできることをする」

寝つけないのに寝床にいると、昼間は気にならなかったことが心配になったりしがちです。また、"眠れなかったらどうしよう"という不眠恐怖症にも陥りやすくなります。こうした状況が続くと、慢性の不眠症に陥ってしまいます。寝つけないときはいったん寝床を離れ、リラックスできることをしましょう。"眠ろう"という意識から離れるために、別の場所で点灯し、自分の好きなことをするとよいでしょう。
例えば、ソファーにゆったり座って、好きな音楽を聴いたり、本を読んだり、テレビを見たりします。一般的な家庭の照明やテレビの明るさであれば、睡眠に影響することはあまりありません。

「睡眠薬がわりの寝酒をしない」

アルコールを多く飲むと一時的に眠くなりますが、実は、寝る直前にアルコールを飲むと睡眠の後半で眠りが浅くなり、目が覚めやすくなります。
そのため、寝酒を続けていると睡眠の質がさらに悪化します。

休日も朝はいったん起きて昼寝を活用

休日の対策

休日は、日頃の疲れを取りたいと考えて、長めに眠るという人が多くいます。また、休みの前日は夜更かしをして、休日の日中を寝て過ごす人もいます。
ただし、休日に遅くまで寝ていると、朝の太陽の光を浴びるチャンスを逃してしまい、そのために体内時計のリズムが遅れ、寝つきが悪く起床が困難になってきます。また、次の日の午前中はぼんやりして、仕事にも支障が出やすくなります。

疲れを取るために休日は多めに眠りたいという場合は、体内時計のずれが大きくならないように、平日や勤務日との起床時刻の差を2時間以内にします。そして、起きたら太陽の光を浴び、少量でもよいので朝食をとって体内時計を整えます。
そのあとしばらくゆったりと過ごしてから昼寝をして、不足分の睡眠時間をカバーするとよいでしょう。昼寝が長すぎると、夜に寝つきが悪くなってしまいますので、2時間以内を目安としてください。

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