快眠につながる“寝る前ストレッチ”

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運動の健康効果健康体操不眠症眠れない・眠りが浅い

最近ぐっすり眠れない、寝ても疲れがとれないという人に快眠につながるストレッチをご紹介します。ストレッチにはリラックス効果があり、寝る前に行うとより効果的。運動は体にいいとわかっているけれど、なかなか習慣化できない人におすすめなのが布団やベッドの上で簡単にできる「寝る前ストレッチ」です。寝る前は時間も取りやすく、いつも同じタイミングで行うと習慣化しやすくなります。1日の終わりに心と体をリセットしましょう。

快眠に 寝る前ストレッチ①

深部体温を上げるストレッチ

講師:慶應義塾大学特任准教授 白濱龍太郎
      (医学博士・産業医)

出演:重盛さと美(タレント)
ナレーター:隆麻衣子

深部体温とは体温計で測る体温ではなく、脳や腸など体の中の体温です。これが下がってくるタイミングで人は眠りに入っていきます。眠る1時間半前ぐらいにその深部体温を上げておくと快眠につながると言われています。

やり方

ひじを上げる

ひじを上げます。肩関節を支点に大きく上げ下げ、5回程度ゆっくり繰り返しましょう。

両ひじをあげる
ひじを大きく上げ下げする

腕を支える筋肉のためだけにやるわけではなく、肩甲骨の周りや脇の下、首の辺りに熱を産生するような「褐色脂肪細胞」というものが分布しているということがわかっています。それを少しでも刺激することによって深部体温が上がっていく可能性があります。

両ひじをグルグル回す

次に同じようにひじを意識して、両ひじを曲げて、前から後ろへ大きく回しましょう。ひじでなるべく大きな円を描くような感じで行います。そうすると肩甲骨の周りが動いているのを感じることができます。

手のひら返しで猛プッシュ

やり方

両手を組んで裏返し前に突き出す

両手を組んで裏返し、前に突き出してキープしましょう。そのまま両手を真上に上げます。

体自体は固定して腕だけ揺らす

その状態で左右に少し揺らします。体自体は固定して腕だけ揺らします。肩甲骨や脇の下の周りが伸びていることを意識しましょう。

快眠に 寝る前ストレッチ②

寝たまま手首ストレッチ

やり方

寝たまま両手をあげる

寝たまま両手を上げます。次に片方の手で片方の手を押し下げます。腕を支えている筋肉をしっかりと伸ばします。

片方の手で片方の手を上から押す

今度は同じように上から押してみましょう。

手足から熱を逃がせるよう血行をよくする

人間は体温が下がるときに眠くなります。手のひらや足の裏から効率よく熱を逃がするよう、手足の血行をよくします。片方の手をまっすぐ上げて手首を前後に曲げます。ひじから先の筋肉の伸びを意識しながら行いましょう。

手のひら一回転

やり方

両手を真上に上げて手の甲を合わせる

両腕を真上に伸ばし、手のひらを横にそろえます。左右の手のひらを内回りに1回転させ、手の甲を合わせます。

腕全体をひねるように意識する

腕全体をひねるのを意識して、行いましょう。腕全体がギュッとねじれ、血行が非常に良くなります。

呼吸で足首ギュッと曲げ

やり方

呼吸で足首ギュッと曲げ

鼻から息を吸うと同時に、足首を手前に曲げ、息を吐きながら元に戻します。呼吸と足首を手前に曲げてくる動きを一緒に行います。鼻から息を吸いながらそのときに足首をギューっと曲げましょう。3秒間そのまま息止めます。次に口から息を吐きながら足首の力を抜きます。

快眠に 寝る前ストレッチ③

合掌からの猛プッシュ

寝る前に心身をリラックスさせるには呼吸法とストレッチを組み合わせするのが一番効果的です。まずはヨガでも用いられる合掌のポーズと腹式呼吸を組み合わせしたストレッチです。

やり方

合掌からの猛プッシュ

胸の前あたりで手のひらを合わせ、鼻からゆっくり息を吸います。次に口から息をゆっくり吐きます。そのときに両手を両側から押します。鼻からゆっくり息を吸って吐くときにしっかり両手を押し合います。このときのポイントは、右にも左にも均等に力を入れることです。

底上げ大の字ストレッチ

やり方

前屈みの姿勢をしていると胸周りが段々と縮こまり、呼吸が浅くなってきます。

バスタオルを筒状に巻く

バスタオルを筒状に巻きます。胸が開くようにおよそ直径10cmぐらいにするのがポイントです。

巻いたバスタオルの上に仰向けで寝る

巻いたバスタオルの上に大の字になって仰向けで寝てみましょう。この状態でゆっくり深呼吸しましょう。

寝起きにおすすめストレッチ

寝起きで全身ストレッチ

朝起きてすぐストレッチをすると体に血の巡りが良くなります。日中はその続きで活動性が上がります。そうすると結果として夜、眠れるようになってきます。寝起きでストレッチを行うときはなるべく日の光を入れたり、照明をつけたりして行いましょう。

目覚めに“寝たままグーパーぶらぶら”

やり方

仰向けに寝て両手を真上に上げる

仰向けに寝て、両手を真上に伸ばします。拳を力いっぱい握って、その後、思いっきり開きます。

こぶしを握る

親指の動きが大きくなるように中に入れましょう。これを5回ぐらい行ってみてください。夜、寝ているときに固まった筋肉が緩んできます。

目覚めに“寝たままサイクリング”

やり方

自転車のペダルをこぐイメージで行う

自転車のペダルをこぐイメージで行います。こぐときのようにしっかり円を描きます。下半身にたまった血液を全身に循環させましょう。

この記事は以下の番組から作成しています

「まる得マガジン」 2022年7月11日(月)~14日(木)放送

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