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不登校 過去最多に 受け皿のフリースクール 課題は?専門家の見解は?

  • 2024年05月02日

文部科学省の調査によると、徳島県内での不登校の児童・生徒の数は令和4年度に過去最多となりました。
そうした中で、国は「学校に通うことだけが目標ではない」との指針を示し、いわゆる“普通の学校”以外の選択肢が増えています。
そのひとつである「フリースクール」。いったいどんな施設なのか、どんな課題があるのか解説します。
徳島県以外の相談窓口も掲載しています。

NHKでは5/1(水)~6(月)にかけて、『君の声が聴きたい』プロジェクトと題し、子どもや若者の幸せについて考える番組を連日放送します!
放送ラインナップは以下の通りです。

『君の声が聴きたい』について詳しくは以下のリンクからご覧ください👇

“学校以外の選択肢”を考える あわとく5月4日(土)午後4:00~に放送します。
放送後にNHKプラスで配信予定です👇

配信期間:5月11日(土)16:25まで

不登校 徳島県で過去最多に

文部科学省が行った令和4年度の調査では、徳島県内での不登校の人数は小学生477人、中学生1088人で、いずれもこの1年で100人以上増えて過去最多となりました
1クラス35人と仮定すると、クラスに1人は不登校の人がいる計算です。
ここで言う「不登校」とは、特別な事情がなく30日以上学校を休んだ子どものことで、いわゆる保健室登校などは含まれません。実際には「学校に行きづらい」子どもは、この2倍から3倍はいるのではないかと指摘する専門家もいます

しかし近年、そうした学校に行かない子どもの増加を受けて、文部科学省はいくつかの指針を示しました。

まず不登校は、環境によってどの子どもにも起こりうるものだと位置づけました。さらに学校に登校するという結果だけを目標にするのではないと明示しています。そして、すべての不登校の子どもに学びの場を確保するよう求めています。不登校が増加する中で、国も「学校に通うことだけがすべてではない」としたのです。

広がる学校以外の選択肢

不登校の児童・生徒へのさまざまな学習活動の場としてあるのが、公の施設である教育支援センターと、民間のフリースクールです。

教育支援センター(適応指導教室)とは…
教育支援センター(適応指導教室)は、学校に行かない子どもの学校復帰や自立を目的に活動するもので徳島県内には14か所に設置されています。
学校と連携をとり、子どもは参加できそうな学校行事に参加します。センターに通ううちに、学校に行けるようになるケースも少なくありません。

フリースクールとは…
一方、「フリースクール」には明確な定義はありません。
学校に行かない子どもたちが通う民間の学びの場を広くそう呼びます。
子どもは地域の小学校などに籍を置きながら通い、学校長が認めれば学校の出席としてカウントされるケースもあります。
フリースクールの数が増え、活動も多様化すれば、子どもが自分にあった居場所を見つけやすくなることにもつながります。

文部科学省は学校や教育委員会に対し、フリースクールとの連携強化を求めています。徳島県も民間団体と協議会を作り、フリースクールの情報をホームページで公開するなど連携を始めています。
徳島県内の教育支援センターやフリースクールなどは、以下の徳島県のホームページからご確認ください。

そのほかの地域の方も以下のリンクから相談窓口をご確認ください。

急増するフリースクールに課題も

一方でフリースクールには課題もあります。
そのひとつが「お金」です。
家庭が負担するフリースクールの利用料は全国平均で月額33,000円。
運営団体からは利用できる補助金なども少なく、家庭にも一定の負担をお願いするほかないという苦しい声も聞かれます。
徳島県は今後、子どもの孤立対策を行うことは検討しているものの、補助金の支給といったフリースクールに対する具体的な支援はまだ決まっていません。

もう1つの課題は、フリースクールを作るのに特別な資格は必要なく、基準もないということです
独自の理念によって運営される場所が増えていく中で、子どもの学びの場所として適切かどうかは、判断が難しいのが現状です。
他県では長野県が去年フリースクールの認証制度を導入し、認証した団体には財政支援を行う方針を打ち出しましたが、こうした事例はまだ少数にとどまっています。

フリースクールに通う子どもたち 専門家の見解は

フリースクールの増加とともに、そこに通う子どもたちも増えています。
なぜ学校ではなくフリースクールを選んだのか。NHK徳島の番組「あわとく #普通ってなに? 広がる学校以外の選択肢」では、悩みながらも自分の選択に向き合い成長していく姿を通して、子どもたちが生きやすい社会には何が必要なのかを考えます。
“学校以外の選択肢”を考える あわとく5月4日(土)午後4:00~に放送します。
放送後にNHKプラスで配信予定です👇

配信期間:5月11日(土)16:25まで
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