「おむつ はずれるといいな」(2018年7月28日放送)に出演したご家族のその後をお伝えします。また、「教えて!『非認知能力』ってなに?」「赤ちゃんの夜泣きとねんね」で放送しきれなかった質問と回答を紹介します。「山根良顕のパパ修業」のコーナーでは、秋の虫の捕り方や飼い方を教えてもらいます。

専門家:
遠藤利彦(東京大学大学院教授 発達心理学)
河邉貴子(聖心女子大学教授 幼児教育学)
黒田公美(理化学研究所 脳神経科学研究センター/脳科学)
市川香織(東京情報大学 准教授/助産師/母性看護学)
池田裕一(昭和大学藤が丘病院 准教授/小児科医)

子どもをトイレに誘うタイミングや、おむつからパンツに変える時期に悩んでいたママ。その後は?

<「おむつ はずれるといいな」の回での質問内容>
トイレへ誘うためのよい方法は?

専門家:
池田裕一(昭和大学藤が丘病院 准教授/小児科医)

「おしっこ行きたい」と言わない、「行きたいサイン」もわからない娘を、いつトイレに誘えばよいか悩んでいたママ。おむつからパンツに変える時期にも悩んでいました。
その後、どうなったのでしょうか。

▽それから3か月後

ママにその後の様子を聞いてみると、まだおむつを使っているけど、専門家のアドバイスを参考にして少しずつトイレトレーニングが進んでいるそうです。

はじめにビデオ撮影を試しました。トイレに行きたいサインがわからないときは、子どもの様子を撮影するとヒントになるかもしれないとアドバイスをいただき、こっそり撮影しようとしたんです。
(ママ)

でも、ママはビデオカメラを目立つ場所に置いてしまいました。

その結果、カメラに気づいた子どもが遊びだしてしまい、トイレに行きたいサインを見つけることはできませんでした。カメラは気づかれない場所に置くとよいかもしれません。

次に挑戦したのはパンツです。おむつからパンツに変えたら、ずっとパンツでないといけないと思っていましたが、専門家の先生から「おむつとパンツを時間で区切ってもいい」と聞いて、家の中では「パンツ」、外出するときは「おむつ」と、区切りました。
子どもがパンツで過ごす家にいるときだけ、集中してトイレトレーニングをするようにしたので、私の気持ちが楽になりました。気持ちに余裕ができ、こまめに「おしっこ大丈夫」と声かけができるようになったので、今では、1日に1回はトイレに行けるようになりました。
(ママ)

ときどき失敗もあるようですが、これからも頑張ってくださいね。


習いごとで非認知能力は身につくの?

教えて!『非認知能力』ってなに?」の回より

子どもには、まわりの人たちとうまく関われるようになってほしいと願っています。そのため、学校や保育園以外にも、いろいろな経験をしてほしくて習いごとを考えています。習いごとを通して、非認知能力は身につくものですか?
(11か月の男の子をもつママより)

楽しく遊べる状況なら非認知能力は身につく

回答:遠藤利彦さん

子どもにとって、習いごとは家とは違う遊び場のひとつという認識だと思います。そこが楽しく遊べるような状況であれば、いろいろな非認知の心の力が身についていくものです。

子どもなりの取り組みを認めてもらえる教室を

回答:河邉貴子さん

習いごとの教室の雰囲気も大事だと思います。小さなころからひとつの価値観で評価され、あなたはできる、あなたはできないと決めつけられると、子どもの自信が失われていきます。
ですので、それぞれの子どもなりの取り組みが認められる、その子なりの姿を引き出してくれる、そんな教室を選ぶのがよいと思います。


昼間の活発な活動が夜泣きの原因になる?

赤ちゃんの夜泣きとねんね」の回より

娘は1歳9か月になりますが、週の半分は夜泣きをします。昼間はすごく活発に活動している子なので、それが興奮などにつながって夜の睡眠を妨げているのではないかと心配です。
(1歳9か月の女の子をもつママより)

今は見守る時期

回答:市川香織さん

ママはできることをしっかりやって、特に悪いこともしていないと思います。赤ちゃんの気質や性格によっては、このような時期もありえますので、今は見守りましょう。

子どものことをいちばんわかるのは家族

回答:黒田公美さん

子どものことをいちばんわかるのは、そのご家族だと思います。まわりの人は、お子さんがよく眠れない理由を「昼間の遊びが足りない」「昼間に遊び過ぎ」「昼寝が足りない」「昼寝が長過ぎ」というように、いろいろなことを言うかもしれません。ですが、いくら専門家であっても、そのお子さんと一緒に暮らしているわけではないので、全体像はわからないのです。周囲の意見は参考にしつつも、最後は「自分と子どものことは私たち(自分と子ども)がいちばんわかる」という自信を持ってよいのではないでしょうか。


【山根良顕のパパ修業】虫の捕り方~パパにも子どもと虫捕りにいってほしい!

パパにやってほしい!というママの願いをかなえる「山根良顕のパパ修業」のコーナー。
今回は、「パパにも子どもと虫捕りにいってほしい」というお願いです。

長男は虫が大好きです。でも、1時間以上も虫を追いかけて家に帰らないので大変。パパにも、休日には長男と一緒に虫捕りにいってもらえると助かります。
(4歳と1歳1か月の男の子をもつママより)

ということで、今回のパパ修業のテーマは「虫の捕り方」。
虫が苦手なパパですが、子どもとママのために頑張ります!

先生は西山真樹さん(足立区生物園 解説員)。ふだんは子どもたちに虫などに関してさまざまなことを教えているそうです。今回は3種類の虫の捕り方・飼い方を教えていただきます。

さっそくたくさんの虫がいる、草や木が生い茂る河川敷へ行きましょう。

初級編 ダンゴムシの捕り方

最初の初級編は、子どもに人気のある「ダンゴムシ」です。

ダンゴムシは湿気がある場所を好みます。石の下や草の下など、ダンゴムシが隠れられるところを探してみましょう。

草の下を探していると、コガネムシの幼虫やハサミ虫など、いろいろな虫が出てきます。まるで虫たちの楽園ですね。

ダンゴムシは木の根元の草の下でたくさん見つけることができました。
探しはじめてからたった5分で、10匹のダンゴムシを捕まえました。

虫が苦手なパパも、ダンゴムシなら触ることができました。

ダンゴムシを飼ってみよう

ダンゴムシは家で飼うこともできます。虫を飼うことで、子どもと一緒に観察することができます。新しい発見がきっとありますよ。

飼うために必要なものは、飼育ケース、土、落ち葉、石などです。
土は、虫を捕まえた場所の土や、昆虫飼育用の土を使います。

飼育ケースは、表面がつるつるとしたプラスチック容器でも大丈夫です。

ケースに土を入れて、虫の隠れ家になる落ち葉や石を置いてあげれば飼育スペースの完成です。
ここに捕まえたダンゴムシを入れます。

ダンゴムシは湿った場所が好きなので、1日に1回霧吹きで土を湿らせます。

エサは、にんじんなどの野菜や煮干をあげましょう。

土に直接エサを置くとカビが生えることがあるので、ペットボトルのふたをエサ置き場にするのがおすすめです。また、ダンゴムシのフンは土になるので、フンの掃除は必要ありません。

中級編 バッタの捕り方

続いて中級編のバッタです。

バッタは草が生えている場所にいます。草が短い場所を探すと、とんだバッタを見つけやすいですよ。

探しはじめて2分で、さっそくバッタを見つけることができました。
バッタを指でつまもうとすると逃げられることがあるので、軽く手で握るように捕まえます。

ひさしぶりにバッタを捕まえた山根さん。膝が震えてしまったそうです。

パパもバッタを捕まえました。バッタを直接触ることができないので虫取りアミ越しにつまみます。
その後、苦労しながらも7匹のバッタを捕えました。

バッタを飼ってみよう

バッタも家で飼うことができます。

用意するのは、飼育ケースとペットボトル、エサとなる葉です。

バッタの種類によって、好みのエサ(葉)が異なります。今回捕まえた「オンブバッタ」は葛の葉を食べます。バッタを捕まえた場所には、エサとなる葉もあるので覚えておきましょう。

葉っぱを水の入ったペットボトルに差し、ケースに入れれば飼育スペースの完成です。

ケースの側面に霧吹きなどで水をかけ、バッタの飲み水も作っておきましょう。

上級編 カマキリの捕り方

最後は、上級編のカマキリを捕まえます。

実は、長男はカマキリが大好きなんです。でも、生きているカマキリを見つけられないので、なんとかしてあげたい。見つけてもカマキリは怖いので、なんとか捕まえられるようになりたいです。
(パパ)

カマキリがいる場所は、カマキリのエサとなる虫がいる草むらです。バッタのようにとび回らず、草むらの中でじっとしています。根気強く探しましょう。

カマキリを探しはじめて1時間たっても、なかなか見つけることができません。
草と同じ色のカマキリを探すことは、生物園のスタッフでも難しいのです。

そして1時間半後、西山さんがカマキリを発見してくれました。
捕まえるときは、手でつかむか、ケースに誘導するようにしましょう。

虫が苦手なパパがカマキリをつかもうとしますが、威嚇されて触ることができません。

ケースに直接入れる方法に変更して再チャレンジです。

これで捕まえることができました。

カマキリを飼ってみよう

カマキリも簡単に飼うことができます。

バッタと同じように、飼育ケース、ペットボトル、葉を用意します。

葉を水の入ったペットボトルに差して、飼育ケースにいれます。
大きなカマキリの場合は、飼育スペースの高さが必要になるので、ケースを縦に立てて使いましょう。

バッタとは違い、葉はエサではなく、カマキリの足場になります。ですので、100円ショップで売っている足場になるようなネットでも大丈夫です。

カマキリのエサは、基本的にバッタなどの生きている虫ですが、なかなか準備できないと思うので、豚の赤身や鶏のささみで代用しましょう。

エサをあげるときは、ピンセットで肉をつまみ、カマキリの前で生きているように動かすことがポイントです。

今日は、いろいろな虫がいる場所、虫の捕り方、家での飼い方も教えてもらったので、ぜひチャレンジしたいです。息子と虫捕りを楽しみたいと思います。
(パパ)

パパが挑戦! 息子と虫を捕まえる

後日、パパは子どもと二人で公園まで虫捕りに出かけました。

目標は大好きなカマキリです。

でも、そう簡単に見つかりません。捕まるのはバッタばかりです。
かっこいいところを見せたいパパですが、なかなかうまくいきませんね。

探しはじめて3時間、パパたちに救世主があらわれました。
公園でカマキリを捕まえていた小学生が、一緒に探してくれることになったのです。

すると、ものの1分で、あっさりとカマキリを発見してくれました。
ここでパパの出番です。

でも、カマキリはどんどん草むらの奥へ逃げてしまい、なかなか捕まえることができません。
パパは頑張りましたが、結局は逃してしまいました。

パパは、本当は草むらや蚊が大嫌いなはずです。でも、子どものためにこんなに頑張ってくれて感動しています。
(ママ)

その後もカマキリはだめだったけど、バッタはたくさん捕まえることができたので、子どもと一緒に家で飼ってみるそうです。
いつかカマキリを捕まえられるといいですね。

※記事の内容や専門家の肩書などは放送当時のものです