国民投票法改正案 自民
22日採決提案も立民応じず

今の国会で初めてとなる衆議院憲法審査会が開かれ、憲法改正の手続きを定めた国民投票法の改正案について、自民党が来週22日の採決を提案したのに対し、立憲民主党はさらなる審議が必要だとして応じられないという意向を示し、引き続き協議することになりました。

国民投票法の改正案をめぐっては、去年、衆議院憲法審査会で実質的に審議入りした際、自民党と立憲民主党の幹事長が、今の国会で「何らかの結論」を得ることで合意していて、その取り扱いが後半国会の焦点となっています。

こうした中、15日は今の国会で初めてとなる衆議院憲法審査会が開かれ、改正案の審議が再開されるとともに、与野党による自由討議が行われました。

この中で、自民党の新藤 元総務大臣は「改正案の内容的な議論は尽くされている。『何らかの結論』が採決を意味することは衆目一致するところだ。2年前から採決を提案しているので、早急に採決を行ってもらいたい」と述べました。

これに対し、立憲民主党の道下大樹氏は「改正案は、残念ながら国民の投票環境の向上のための法整備とは言えない点がある。審議も尽くされておらず、結論を出すには至っていない」と述べました。

これに先立って開かれた幹事会で、自民党は来週22日に審査会を開き、改正案を採決することを提案しました。

これに対し、立憲民主党がさらなる審議が必要だとして応じられないという意向を示した一方、日本維新の会と国民民主党は速やかに採決すべきだと主張し、引き続き協議することになりました。

自民 新藤元総務相「理解を得られるよう努力」

衆議院憲法審査会の与党側の筆頭幹事を務める自民党の新藤 元総務大臣は記者団に対し「機は熟し、論議は尽くされているという意見も各党から出ている。法案の提出から3年がたち、一刻も早く採決をしようと提案していて、理解を得られるよう努力していきたい」と述べました。

立民 山花憲法調査会長「まだ質疑終局という感じにはならず」

衆議院憲法審査会の野党側の筆頭幹事を務める立憲民主党の山花憲法調査会長は、記者団に対し「CM規制など投票の公正さに関わる問題について、何らかの担保が必要だ。きょうの審査会では、答弁が質問とかみ合っておらず、まだ質疑終局という感じにはならない」と述べました。