総務省 谷脇総務審議官
NTTとの会食も認め陳謝

衛星放送関連会社からの接待問題で懲戒処分を受けた、総務省の谷脇総務審議官は、参議院予算委員会で、NTTの社長などとも会食をしていたことを認めて陳謝し、NTT側が示した会費を払っており、国家公務員倫理法に抵触しないと認識していたと説明しました。

衛星放送関連会社に勤める菅総理大臣の長男などからの接待問題で懲戒処分を受けた総務省の谷脇総務審議官は、大手通信会社NTTの社長などと会食をしていたことが明らかになっています。

谷脇氏は参議院予算委員会で、平成30年と去年に合わせて3回、NTT側と会食したことを認め「国民の皆様に更なる疑念を抱かせることになり、深く反省し、おわび申し上げたい」と陳謝しました。

そして、会食は懇親と意見交換を目的としたもので、出席者や、飲食代の具体的な金額は、総務省で確認中だと説明しました。

そのうえで谷脇氏は「会食3件は、先方の申し出に応じて、提示された金額を負担したと思う。国家公務員倫理法には抵触しないと認識して、報告していなかった。通信事業者と会食することはほかにもあり、法律に抵触するものがあったか、総務省の大臣官房で改めて精査していると理解している」と述べました。

これについて、菅総理大臣は「具体的な疑いがあれば、適切に対処するのは当然だ」と述べたうえで「総務省で、すでに調査を開始したと承知しており、事実関係の確認を徹底し、ルールにのっとって対応してもらいたい」と述べました。

一方、内閣広報官を辞職した山田真貴子氏が、総務審議官当時に、NTT側と会食していたと報じられたことについて、加藤官房長官は「いわゆる一般の方になっていて、政府側が確認する立場にはない」と述べ、事実関係の確認を行わない考えを示しました。

集中審議と参考人招致 与野党折り合わず

新年度予算案を審議している参議院予算委員会は、4日の理事会で、与党側が来週8日に集中審議を行いたいと提案したのに対し、野党側は、総務省の接待問題をめぐり、菅総理大臣の長男らの参考人招致を求めて折り合わず、引き続き協議することになりました。

新年度予算案を審議している参議院予算委員会は、4日夕方、理事会を開き、今後の審議日程について与野党が協議しました。

この中で与党側は、予算案の早期成立に向けて審議を着実に進めるため、来週8日に、菅総理大臣も出席して集中審議を行いたいと提案しました。

これに対し野党側は、衛星放送関連会社からの接待問題で懲戒処分を受けた総務省の幹部らが、大手通信会社NTTの社長などと会食をしていたことが明らかになったことを受けて、真相を解明する必要があると主張しました。

そのうえで、菅総理大臣の長男やNTTの社長らを参考人として出席させるよう求めて折り合いがつかず、引き続き協議することになりました。