安倍前首相 捜査結果が
出れば国会で説明

「桜を見る会」の前日夜の懇親会をめぐり、自民党が、国会で安倍前総理大臣本人が説明する機会を設ける方向で調整していることについて、安倍氏は18日午前、記者団に対し、検察当局による捜査結果が出れば、みずから国会で説明する考えを示しました。

「桜を見る会」の前日夜に開催された懇親会をめぐっては、野党側が、安倍前総理大臣の過去の国会答弁が虚偽だった疑いがあるとして、安倍氏の国会への招致を求めているのに対し、自民党は、検察当局による捜査の結果が出た段階で、安倍氏の意向も確認したうえで、国会で経緯などを説明する機会を設ける方向で調整しています。

これについて安倍氏は、18日午前、国会内で記者団に対し「現在、検察で捜査中だが、結果が出しだい、誠意を持って答えさせていただきたい。当然、国会に対しても誠実に対応していきたい」と述べ、検察当局による捜査結果が出れば、みずから国会で説明する考えを示しました。

立民 安住氏「年内の国会招致は当然のこと」

立憲民主党の安住国会対策委員長は、記者団に対し「総理大臣を辞めたあと、東京地検特捜部の捜査対象になっていることは大変残念なことだ。結果的には、国会質疑そのものを台なしにする答弁を繰り返してきたわけなので、その責任の重さを考えれば、ことし中に国会招致を実現をするのが当然のことだ」と述べました。

そのうえで安住氏は「国会の、どの場で説明を求めるかについては、これからの議論だが国民に見えない形になることは受け入れられない。偽証罪が問えるような厳しい状況で答弁してしかるべきで、証人喚問に値するぐらいのことだ」と述べました。

共産 田村氏「証人喚問がいちばんふさわしい」

共産党の田村政策委員長は記者会見で「野党側が求めてきたことに自民党側が応えざるを得なくなったということだ。安倍前総理大臣は衆参両院の予算委員会でうそをつき続けたわけだから、予算委員会の場で一問一答の形でしっかり説明することが求められているし、うそをつけば偽証罪に問うことができる証人喚問がいちばんふさわしい」と述べました。

公明 山口氏「捜査の結論見て 説明の場を」

公明党の山口代表は、記者団に対し「捜査の結果が出て、これまでの国会での答弁内容と食い違う部分があるとすれば、『国会で話を聞くべし』という声は強まると思う。安倍前総理大臣自身が、国会での説明に前向きに対応する考えを示しているようなので、捜査の結論をよく見て、説明の場を設けるか国会で検討してもらいたい」と述べました。

加藤官房長官「国会で決めたことに対応」

加藤官房長官は、閣議のあとの記者会見で「本件にかかわらず、国会運営そのものについては国会で決めることだ。政府側がどうするかも含めて、国会における運営ということになるので、国会で決めたことに対して、政府としては誠実に対応していきたい」と述べました。