在日米軍訓練施設 地元市長
鹿児島馬毛島移転に反対表明

在日アメリカ軍の空母艦載機訓練の移転先として、防衛省が買収を進めている鹿児島県の馬毛島をめぐり、地元の西之表市の八板市長が7日会見を開き、「訓練施設の設置によって失うもののほうが大きい」などと述べ、計画に反対する考えを明らかにしました。

馬毛島をめぐっては、防衛省が在日アメリカ軍の空母艦載機の離着陸訓練=FCLPの移転先などとするため、自衛隊施設の建設を計画しています。

これについて、地元・西之表市の八板市長が7日、会見し「騒音や漁業への影響は避けられないうえ、アメリカ軍は日米地位協定により自由に行動でき、国内法で歯止めがかけられない状態が沖縄などで起きている。交付金の額はわからず、基地被害を甘んじて受ける覚悟を国が迫っているようにみえる」と述べました。

そのうえで「訓練施設の設置によって失うもののほうが大きく、防衛省の説明でも、不明点はふっしょくされていないため同意できないとの判断に至った」と述べ、国の計画に反対する考えを明らかにしました。

馬毛島をめぐっては、計画に先立って防衛省が予定している周辺海域でのボーリング調査について、地元の漁協が先月、受け入れを表明しています。

防衛省が調査を行うには、市長の意見書を添えた申請書を県に提出し許可を受ける必要があり、今後、塩田知事がどのような判断を示すのかが焦点となります。