井前法相の元政策秘書
初公判で無罪を主張

去年の参議院選挙で自民党の河井案里議員の秘書とともに運動員に規定を超える報酬を支払ったとして公職選挙法違反の罪に問われている河井克行前法務大臣の元政策秘書の初公判が開かれ、元秘書は「報酬を決めたことはない」と述べ、無罪を主張しました。

自民党の河井克行前法務大臣の元政策秘書、高谷真介被告(43)は、去年7月の参議院選挙で、妻の案里議員の公設秘書、立道浩被告(54)とともにいわゆるウグイス嬢14人に法律の規定を超える報酬を支払ったとして、公職選挙法違反の運動員買収の罪に問われています。

12日広島地方裁判所で開かれた初公判で、高谷元秘書は、「運動員の報酬を決めたことはなく、その支払いに関与したことはありません」と述べ、無罪を主張しました。

一方、検察は、「被告は案里議員の選挙対策本部の職員に指示を与えるなど、事務長補佐の役割を果たしていた。去年5月、ウグイス嬢の報酬を決める際に陣営関係者から相談を受け、『1日当たり3万円でよい』と伝えていた」と主張しました。

今後の審理では、ともに起訴された立道秘書ら4人の陣営関係者が証人として呼ばれることが決まり、元秘書が報酬額の決定に関与したかどうかなどが焦点になります。

立道秘書は裁判で刑の重さを争っていて、今月16日に判決が言い渡されます。

河井前法相「深くお詫び申し上げます」

自民党の河井克行前法務大臣は、「さまざまな方面にご心配やご迷惑をおかけしていることを深くお詫び申し上げます。今後の裁判の推移を見守りたいと思います」というコメントを出しました。