九州 第2波来たとは
考えていない」官房長官

北九州市で新型コロナウイルスの新たな感染者が相次いでいることについて、菅官房長官は、直ちに緊急事態宣言を出す状況ではないという認識を示しました。

閣議のあとの記者会見で、菅官房長官は北九州市の状況について「きのう確認された感染者21人のうち17人は、これまで感染が判明した人の濃厚接触者だった。また、福岡県の現時点の入院患者は40人程度だが、490床の病床が確保されており、このうち北九州市の病床は93床ある。PCR検査もきのう110件実施している。適切な範囲内で対応している」と説明しました。

そして、厚生労働省のクラスター対策班を現地に派遣し、情報収集などを進めているとしたうえで「直ちに、緊急事態宣言を再び発出する状況に該当するものとは考えられない」と述べました。

また、菅官房長官は「感染の第2波が来たとは考えていない」と述べ、29日午後開かれる専門家会議では、第2波を見据えた対策や北九州市を含めた地域の感染状況などをめぐって、意見が交わされるという見通しを示しました。

加藤厚労相「感染源特定進めている段階」

加藤厚生労働大臣は記者団に「厚生労働省からクラスター対策の専門家を北九州に送り、感染源の特定を進めている段階だ。現地からの情報を踏まえ、必要な支援を行っていきたい」と述べました。

そのうえで「政府の専門家会議も、社会経済の活動レベルが上がるのに伴って、感染拡大の可能性があると指摘している。感染のリスクを防ぐため、『3つの密』の回避や人との距離の確保、マスクの着用などを引き続き行っていただきたい」と呼びかけました。