かんぽ生命問題をめぐって、去年、当時の総務省事務次官が、行政処分の検討状況を、同じ総務省の元次官で、日本郵政の上級副社長に漏らしていたことについて、日本郵政の調査結果が公表されました。上級副社長側に違法性は認められないものの、次官との接触は避けるべきだったと指摘しています。

かんぽ生命問題では去年12月、当時、総務省事務次官だった鈴木茂樹氏が、同じ総務省の元事務次官で、日本郵政の上級副社長だった鈴木康雄氏に行政処分の検討状況を漏らしていたとして、事実上更迭されました。

これについて、日本郵政は弁護士による調査結果を25日、公表しました。

それによりますと、調査に対して前上級副社長は「総務大臣が郵政グループの経営トップの辞任は避けられないと考えている」といった情報を提供されたことを認めたということです。

一方で、「自分から情報提供を求めてはいない」と説明したということです。

報告書では、前上級副社長に違法性は認められないとしましたが、「みずからを律して次官とのコミュニケーションを控えるといった対応が妥当だった」と指摘しました。

オンラインで記者会見をした日本郵政の増田寛也社長は「役所の先輩後輩といった関係が、わが社の仕事に疑念を持たれないようにしないといけない」として再発防止に努める考えを示しました。