察庁法の改正案“火事場
泥棒”と批判 立民 枝野代表

政府・与党が、今週中にも検察官の定年延長を可能にする検察庁法の改正案の衆議院通過を図りたいとしていることについて、立憲民主党の枝野代表は「新型コロナウイルスの対応に全力を挙げなければならないのに、『火事場泥棒』と言われてもしかたがない」と批判しました。

検察官の定年延長を可能にする検察庁法の改正案をめぐっては、ツイッター上で抗議の投稿が相次いでいる一方、政府・与党は、今週中にも衆議院通過を図りたい考えです。

これについて、立憲民主党の枝野代表は「新型コロナウイルスの対応に全力を挙げなければならないのに、どさくさに紛れて進めようとしている。『火事場泥棒』と言われてもしかたがなく、安倍総理大臣の危機感の欠如のあらわれだ」と批判しました。

また、「権力の分立や立憲主義などに関わる根本的な問題をはらんでおり、賛成するのは難しい。与党側は、世論のうねりを受け止めて対応してもらいたい。特に公明党の対応に期待したい」と述べました。

菅官房長官「政府としてのコメントは差し控えたい」

菅官房長官は、11日午前の記者会見で「インターネットなどでのご意見は承知しているが、政府としてのコメントは差し控えたい。国会運営については国会で決めることであり、コメントは差し控えるが、審議にあたっては丁寧な対応に努めたい」と述べました。

自民 二階氏「どさくさに紛れているつもりはない」

自民党の二階幹事長は、記者会見で「何を行う場合でも、いろんな議論があちこちから起こってくるのは当然だ。民主主義の国なので、そういう意見を聞いて十分議論することが大事だ。どさくさに紛れているつもりは全くない」と述べました。

国民 玉木氏「認めるわけにはいかない」

国民民主党の玉木代表は、記者団に対し「高齢化社会の中、定年を引き上げることには賛成だが、内閣の裁量で定年を延ばしたり、延ばさなかったりできるという、検察官の中立性や独立性を害する規定が入っていることが問題だ。認めるわけにはいかない」と述べました。