務省官房長「手記 報告
書の内容と大きな齟齬ない」

自殺した近畿財務局の職員の手記について、財務省の茶谷栄治官房長は参議院財政金融委員会で、おととし財務省が公表した改ざん問題に関する調査報告書の内容と大きな齟齬(そご)はないという認識を示しました。

この中で財務省の茶谷官房長は、自殺した近畿財務局の職員の手記について「報道を通じて、今回初めて知ったところだ。問題の調査をしている最中にはわれわれはこの手記は見ていなかったが、調査では大臣官房の人事担当部局を中心に多数の職員から聞き取りをしたほか、関連文書や職員のコンピューターの確認をできるかぎり行った結果を取りまとめた」と述べました。

そのうえで「報道された手記では、決裁文書の改ざんなどが財務省本省の主導で行われたという趣旨の記述が多く見られるが、調査報告書でも国有財産行政の責任者だった理財局長が方向性を決定づけるなど、一連の問題行為は理財局の指示により行われたものであり、近畿財務局の職員が理財局のたび重なる指示に強く反発したことをまさに認識している。この手記と調査報告書に大きな齟齬はないものと考えている」と述べました。

麻生財務相「弔問 遺族の了解いただけず」

麻生副総理兼財務大臣は参議院財政金融委員会で、自殺した近畿財務局の職員の弔問に訪れるつもりがあるか対応を問われたのに対し「当時、ご遺族の了解をいただければ弔問させていただきたいと思っていたが、ご了解はいただけなかった。ご遺族の気持ちに反したことをしたいわけではなく、私たちとしては伺わせていただければという気持ちに変わりはないので、ご遺族の意向を直接きちんと伺いたい」と述べました。