朝鮮「新型ウイルスで
内部の引き締めを図ったか」

政府は10日午前、北朝鮮に対し、「今回の弾道ミサイルの発射は一連の国連安保理決議に反するものであり、極めて遺憾だ」として、北京の大使館ルートを通じて厳重に抗議を行いました。

河野防衛相「2日発射と同じ系統」

河野防衛大臣は閣議のあとの記者会見で「きのう、北朝鮮東部のソンドク(宣徳)から、北東方向に少なくとも2発の短距離弾道ミサイルが発射され、100キロより低い高度を最大で、およそ200キロ飛しょうしたと推定している」と述べました。

そして河野大臣は、この短距離弾道ミサイルは今月2日に発射されたものと同じ系統で、多連装ロケットなども併せて発射された可能性があると分析していることを明らかにしました。

そのうえで河野大臣は「北朝鮮の中で、新型コロナウイルスの患者が発生しているという報道があり、内部の引き締めを図っているのか、いろいろなことが考えられる。北朝鮮国内の情報収集を強化し、分析をするよう指示した」と述べました。

茂木外相「極めて遺憾 日米韓で緊密連携」

茂木外務大臣は閣議のあとの記者会見で「北朝鮮による弾道ミサイルの発射は国連安保理決議に違反し、極めて遺憾だ。わが国のみならず、国際社会の深刻な課題だ」と述べ、北朝鮮に対し北京の大使館ルートを通じて、厳重に抗議したことを明らかにしました。

そのうえで「アメリカや韓国と緊密な連携を確認し、情報収集と分析に全力を挙げている。引き続き3か国で緊密に連携し対応したい」と述べました。