節前にウイルス検査体制
強化へ 加藤厚労相

24日から中国の「春節」の大型連休が始まるのを前に、加藤厚生労働大臣は新型のコロナウイルスに感染しているか調べる詳しい検査を国立感染症研究所だけでなく、各地の衛生研究所でも行えるよう体制を強化することを明らかにしました。

新型のコロナウイルスによるとみられる肺炎は、中国国内で感染が拡大していますが、24日から中国の旧正月の「春節」に合わせた大型連休が始まり、日本への旅行者が増えることが予想されます。

これについて、加藤厚生労働大臣は23日午後、記者団に対し、日本国内で感染が疑われるケースが出た場合に行うウイルスの詳しい検査を東京の国立感染症研究所だけでなく、各地の衛生研究所でも行えるよう体制を強化することを明らかにしました。

また、水際対策として中国から日本国内に到着するすべての航空便の乗客に「健康カード」を配布し、体調が悪い場合には自己申告するよう呼びかけるということです。

一方、加藤大臣は法律に基づく「指定感染症」に指定するかどうかについて、「中国の状況や、今夜開催されるWHO=世界保健機関の緊急委員会の結果を注視しつつ、検討していきたい」と述べました。

自民・公明両党は感染症に関する作業チームの会合を開き、厚生労働省から最新の状況の説明を受けました。

出席した議員からは「過大評価や過小評価をせず、中国にも適切な情報提供を求めながら、正しい情報を国民に伝達する必要がある」、「WHOの緊急委員会で非常事態宣言が出された場合など、最悪のケースに備えて準備を進めるべきだ」などの意見が出されました。

そして、政府・与党として、水際対策などの対応に全力をあげることを確認しました。