シア極東と日本海側地域
一つの経済圏として開発視野

ロシアを訪れている茂木外務大臣は日ロ両国の経済協力を協議する委員会に出席し、ロシア極東と日本の日本海側の地域を一つの経済圏として開発することも視野に、協力を深めていくことを確認しました。

茂木外務大臣はモスクワ郊外のスコルコボで開かれた日ロ両国の経済協力を協議する委員会にオレシュキン経済発展相とともに出席しました。

この中で茂木大臣は「日ロが貿易を拡大させる潜在的可能性は極めて高い。経済全体を底上げする取り組みを協力して進めたい」と述べ、オレシュキン経済発展相も「貿易関係のさらなる拡大を期待している」と述べました。

そして、ロシア極東と日本の日本海側の地域を一つの経済圏として開発することも視野に、協力を深めていくことを確認しました。

また人的交流を進めるため、再来年までかけて行われるイベントの開会式を両氏が出席して、来年前半に北海道で行う方向で調整することで一致しました。

このあと茂木大臣は「極めて前向きで有意義な議論を行うことができた。一つ一つ、成果を出していきたい」と述べました。

オレシュキン経済発展相 「水素エネルギー分野でも協力を」

オレシュキン経済発展相は18日の全体会合で「安倍総理大臣が提案した8項目の協力プランに基づき、われわれの協力は順調に進んでいる」としたうえで「貿易や投資、観光、それにハイテク技術の分野でも大変よい成果が出ている。両国の関係はより質の高い、新しいレベルに上がりつつある」と述べ、日本とロシアのさらなる関係拡大に期待を示しました。

そして合同記者発表では「エネルギー資源については昔から扱っている石油・天然ガスだけでなく、水素エネルギーという新しい分野についても日本との協力を進めていきたい」と述べ、二酸化炭素を排出しない次世代エネルギーとして期待されている水素の開発についても、日本と協力する用意があると強調しました。

また来年から再来年にかけて行われる日本とロシアの交流事業「地域交流年」に関しては「日本の自治体とロシアの地方都市の間で交流が進むことを期待している」と述べました。