本の漁船連行で外務省が
ロシアに抗議 早期帰港をと

北方領土周辺の海域で漁をしていた漁船5隻が、ロシアの国境警備局によって国後島に連行されたことを受けて、外務省はロシア側に抗議し、人道的観点から早期に帰港させるよう申し入れました。

外務省によりますと、17日、北方領土周辺の海域でタコ漁を行っていた北海道根室市にある漁協に所属する漁船5隻が、ロシア国境警備局によって、国後島の古釜布港に連行されたということです。

漁船は、現場海域でロシア側に船の中を自主的に見せたということですが、ロシア側は検査のための連行だと説明しているということです。

これを受けて外務省は18日、ロシア外務省に対し、今回の対応は北方領土における日本の法的立場と相いれないとして抗議するとともに、人道的な観点から早期に5隻の漁船を帰港させるよう申し入れました。

一方、茂木外務大臣は日本時間の19日、ロシアのラブロフ外相と会談を行うため、日本時間の18日朝、モスクワに到着していて、同行している外務省関係者などが、漁船の漁獲物に関して日ロの取り決め違反があったかどうかなど情報収集を急いでいます。

水産庁「北海道や外務省と連携し情報収集」

水産庁によりますと、ロシアの国境警備局によって国後島に連行された漁船5隻の乗組員、合わせて24人の健康に問題が生じたという報告は18日朝の時点ではないということです。

外務省がロシア側に人道的な観点から早期に帰港させるよう申し入れを行っていて、水産庁としても北海道や外務省と連携して情報収集にあたるとともに、乗組員が早期に帰れるよう努めていくことにしています。