国初の知事多選自粛条例
埼玉県知事が廃止議案提出へ

埼玉県の大野知事は、平成16年に全国の都道府県で初めて制定された知事の在任期間に制約をかける、いわゆる「多選自粛条例」について、上田前知事が4期16年務めた事などを踏まえ「実質的な効力が失われている」として廃止する議案を県議会に提出する考えを示しました。

平成16年に、当時1期目だった埼玉県の上田前知事は「長期間同じ人物が務めると弊害が出る」として「連続3期を超えて在任しないよう努める」とする知事の「多選自粛条例」を全国の都道府県で初めて制定しました。

しかし上田氏が4年前の知事選挙に条例に反する形で4期目の当選を果たしたことから形骸化が指摘されていました。

これについて大野知事は25日の記者会見で「退任した上田前知事のみに適用される条例で、実質的な効力が失われている」として、来月開会する県議会に条例を廃止するための議案を提出する考えを示しました。

一方で、みずからの「適切な任期」については「短期でも長期でも評価できる人はいる。『何期でやめるべきだ』というのは一概に申し上げることが適切とは思わない」として明言を避けました。