林水産物の輸出
年間1兆円は「達成難しい」

農林水産物や食品の輸出額を年間1兆円に増やす目標について、菅官房長官は、水産物の不漁などが影響して、ことし中の達成は難しいという認識を示しました。

日本の農林水産物や食品をめぐっては世界的な日本食ブームを背景に、去年1年間の輸出額が過去最高の9068億円にのぼり、政府はことしの輸出額を1兆円にまで増やす目標を掲げています。

菅官房長官は閣議のあとの記者会見で「牛肉は前年比26%ぐらい増えているが、水産物の不漁で、ことし1月から9月の輸出額は前の年に比べて1.6%の伸びにとどまり、なかなか達成は難しい状況だ」と述べ、ことし中の目標の達成は難しいという認識を示しました。

そのうえで、「国会で農林水産物の輸出を促進するための法律が成立し、来年度から農林水産省に設置される輸出本部ですべての交渉を行う形になるので、農業者が輸出に取り組みやすい環境をしっかりつくり、さらなる目標を掲げたい」と述べました。