国議長が上皇さまに謝罪
の手紙と河村氏 韓国側は否定

日韓議員連盟の幹事長を務める自民党の河村元官房長官は、韓国国会の議長が、慰安婦問題をめぐるみずからの発言を謝罪する手紙を上皇さまに送ったことを明らかにし、議長の新たな提案が「徴用」をめぐる問題の解決につながることに期待を示しました。一方、議長側は「謝罪の手紙ではない」とこれを否定しました。

自民党の河村元官房長官は、派閥の会合で、慰安婦問題をめぐって、ことし2月、当時天皇の上皇さまが「謝罪すれば解決する」などと発言した韓国国会のムン・ヒサン(文喜相)議長と、さきに面会した内容を報告しました。

河村氏は「ムン議長は、国民の心を痛めるようなことになり、おわびしたいということだった。上皇さまに手紙を出したという話だった」と明らかにしました。

このあと河村氏は記者団に「1つの区切りをつけたのではないか。議長は日韓関係の改善に政治生命をかけるということで、それに期待するしかない」と述べました。

また、「徴用」をめぐる問題で、ムン議長が新たな基金を作りたいという考えを示したことについて「ムン議長は腹をくくっている。議長の言う形で進めば解決するのではないか」と述べ、問題解決につながることに期待を示しました。

韓国議長 謝罪手紙を否定

韓国国会のムン・ヒサン議長の広報担当者は、ムン議長が上皇さまにみずからの発言を謝罪する手紙を送ったとされることについて、「全く事実ではない」と否定するコメントを発表しました。

これに関連して韓国の通信社、連合ニュースは、ムン議長の関係者の話として、「ムン議長は、上皇さまと天皇陛下に、それぞれ、『お疲れ様でした』、『おめでとうございます』という内容の手紙は送ったが、儀礼的な内容で謝罪の手紙ではない。誤解したのではないか」と伝えています。