電元幹部 90年代に
元助役から金貨と証言

関西電力の経営幹部らが福井県高浜町の元助役から金品を受け取っていた問題で、社内調査を受けていない元幹部がNHKの取材に対し、1990年代に元助役から金貨を渡されたと証言し、20年以上前から金品の受領が行われていたことが明らかになりました。

関西電力は社内調査をもとに幹部ら20人が福井県高浜町の森山栄治元助役から3億円を超える金品を受け取っていたと説明していますが、調査の対象者は去年までの7年間に役員を務めた人などに限られています。

この調査の対象とならなかった関西電力の元幹部がNHKの取材に応じ、1990年代に元助役から金品を受け取ったと証言しました。

原子力部門の要職を歴任したこの元幹部は元助役があいさつの名目で訪ねてきた際に、手土産として渡された菓子の箱の底に高額の金貨が入っていたということです。

元幹部は当時、会社には報告せず、金貨は自分で保管して、のちに返却したと説明していて、「誰かに相談するなんてありえない。こんなものもらったなんてとても言えない。個人の問題として対応するしかなかった」と話しています。

金品の受け取りが少なくとも20年以上前から行われていたことが明らかになったことで、関西電力が近く第三者委員会を設けて行う調査では、対象者を広げ過去にさかのぼって徹底して調べることが求められます。