電金品受領問題
金額は記憶頼り

関西電力の幹部ら20人が多額の金品を受領していた問題で、関西電力は総額をおよそ3億2000万円相当としていますが、ほとんどの幹部が十分な記録を残しておらず、記憶を頼りに社内調査に答えていたことが関係者への取材で分かりました。実際に受領した総額はさらに増える可能性があります。

関西電力は幹部ら20人が高浜原子力発電所が立地する福井県高浜町の森山栄治元助役から受け取った金品について、社内調査で判明した総額はおよそ3億2000万円相当としています。

しかし、関西電力にはこうした金品のやり取りを組織として把握する仕組みはなく、関係者によりますと、ほとんどの幹部は受け取った金品の内容と受領や返却の日付を手帳などに正確に記録していなかったということです。

このため、多くが記憶を頼りに社内調査に答えていて、個人で保管したままにしていて確認できた金品のほかは、返却したとするものも含め、受領した総額は幹部らへの聞き取りを基にまとめられていました。

森山元助役からの金品への対応を個人に任せていたことで、記録に基づいた把握が難しくなっていて、実際に受領した金品の総額はさらに増える可能性があります。